農作物病害虫データベース

赤焼病(芝/セイヨウシバ)

赤焼病

本病菌は多犯性の病原菌で、洋芝以外に多くの野菜類、花き類を侵すが、 日本芝は侵害しない。高温性の菌で、菌の生育適温は35℃ 前後と高く、しかも生育が極めて早い。

病徴と診断

極初期は数cmのパッチ(発生部分)にすぎないが、進展が早いため、数日の内に典型的な円形のパッチとなる。パッチ周辺部は葉腐病(ブラウンパッチ)より強い褐色~紫褐色のスモーキーリング状の縁を生ずる。本病は発生に適した条件下では病勢進展が極めて早いため、防除が手遅れになると、グリーンー面に被害が拡大することもある。病徴が似ているものに乾燥による「ドライスポットJがあるが、「ドライスポット」の場合、被害部周辺にスモーキーリング状の縁を生じないことと、被害部の土壌が極端な乾燥状態であることで区別できる。
罹病葉の表皮内を鏡検すると、組織内に球形の卵胞子が多数観察される。これはピシウム菌による病害共通の診断ポイントである。

発病条件

標高の高い地帯に位置する長野県のゴルフ場では、西南地方や関東地方と比較すると、気温が低いため発生は少ない。加えて、近年のサンドグリーン化によリグリーンの排水性が向上しており、このことも本病の発生を抑制している一因と思われる。
発病には高温とかなり高い土壌水分が必要である。発生時期は梅雨明けから9月上旬頃までで、25℃ 前後の熱帯夜が数日続き、しかもまとまった降雨があった後に発生しやすい。

防除方法

発病の大きな要因は高温と高い土壌湿度であるので、豪雨のあとなどグリーン表面に水が停滞しないようつとめる。グリーンモアに菌が付着して伝搬することがあるので、発生グリーンの刈り込みは最後に行い、作業終了後は機械をよく洗浄しておく。
高温・多湿条件が続く場合は予防散布するのもよいが、最近は治療効果の高い薬剤も出ているので、発生極初期であれば対応できる。また、薬剤耐性菌の出現を回避するため、同じ薬剤の連続散布や過度の使用は避ける。

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