農作物病害虫データベース

ヒメクサキリ(普通作物/イネ)

ヒメクサキリ

県下にはヒメクサキリとクサキリの二種類が発生する。ヒメクサキリはほぼ全県に分布し、ササキリは県南部にのみ生息している。発生生態、被害、防除法はほとんど同じである。近年、ヒメクサキリが安曇平で多発傾向にある。

被害と診断

幼虫、成虫が葉、茎、糎を加害する。葉は葉縁から不規則に摂食され、食痕はギザギザにささくれ立つ。葉の被害は主に幼虫によるもので、減収に至らない。穂ばらみ期には葉鞘の上から幼穂をかじる。出穂期~乳熟期には第1節(第2葉の付け根)付近をササラ状にかじる。被害穂は加害部から上が枯れ、白穂となる。 1頭が1日に約1本を摂食し、この時期の被害が実害となる。ヒメクサキリによる白穂はニカメイガや穂首いもちによる白穂に似るが、ササラ状の食害部の有無で識別できる。また、ヒメクサキリの被害はほ場周辺部に多い。
乳熟期以降収穫期までは籾の外側から頴ごと胚乳を摂食する。糊熟期以降は被害籾が穂に残る場合もある。 1日当りの籾摂食量は雄が約4粒、雌が約20粒。被害籾はスズメの被害に似るが、スズメによる被害籾は胚乳液で籾が白く汚れるのに対しヒメクサキリによる被害籾は白くならない。このように加害部がイネの生育に伴って移動するのは、ヒメクサキリが澱粉質の多い部分を選んで摂食しているためである。
成虫の体長は雄で39~ 44mm、雌で42~ 48mm。雌は尾端から剣状の産卵管が伸びている。体型はオンブバッタに似、触角と後脚が長い。体色は普通緑色であるが、褐色の個体もいる。

発生生態

1年1世代、畦畔のイネ科雑草の茎内に産み込まれた卵で越冬する。ふ化は6月頃から始まり、幼虫は畦畔のイネ科雑草の葉などを摂食している。 7月中旬頃から水田内に移動しイネを加害する。 8月中旬頃から成虫が現れ、 9月中旬頃から畦畔などに移って産卵する。成虫は「ジーージーー」と連続した強い音で鳴き、多発田では鳴き声で発生がわかる。

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