農作物病害虫データベース

カメムシ類(斑点米)(普通作物/イネ)

カメムシ類(斑点米)

イネの斑点米を発生させるカメムシ類は、通常、雑草で繁殖し夏期に水田へ移動してくるため、畦畔の雑草等の周辺環境の差で発生量が異なる。木曽地方その他の山間地の水田で発生が多い。

被害と診断

カメムシが登熟期の籾を吸害すると、玄米に直径1~ 5 mm程の不正円形の斑紋を生じる。斑紋の内側は灰褐色、灰黒色や灰白色になり凹むものもある。斑紋部の中央辺りに吸収痕(針状の口を刺したあと)が小さな褐点として残っているのが認められる。
早い時期の加害では不稔になり精玄米中には残らないが、糊熟期以降に加害されたものは精玄米中に残るため、等級を下げる原因となったり、炊飯時にネズミの糞と間違えられたりする。

発生生態

斑点米の原因となる種類は多いが、県内の主要種はアカヒゲホソミドリカスミカメ、トゲシラホシカメムシ、ホソハリカメムシ、アカヒメヘリカメムシ、コバネヒョウタンナガカメムシ、オオトゲシラホシカメムシ等である。

●アカヒゲホソミドリカスミカメ
体長6.0mm内外。触角の基部が淡橙色で体は極細く淡緑色である。
卵越冬をし、成虫は7月上旬、 8月上旬、 9月中旬頃の3回程発生していると考えられる。スズメノカタビラ、イタリアンライグラスで繁殖し、イネの出穂期以後飛来する。

● トゲシラホシカメムシ
体長4.5~ 6.0mm。体は淡い灰褐色で小黒点が全体にあり、胸の両側が刺状にとがっている。背中にある逆三角形の部分の両端に白い斑点が目につく。成虫で越冬し、年1~ 2回発生する。成虫は7月に入って畦畔雑草上で交尾をし、イネの出穂を待って水田内に侵入、産卵を行う。県内での最多発種である。

●ホソハリカメムシ
体長9.0~ 11.0mm。体は暗黄褐色である。胸の両端が針状にとがっている。成虫で越冬し、年1~ 2回の発生と考えられる。イネの出穂後飛来する。

●アカヒメヘリカメムシ
体長60~ 8.0mm。体全体が赤褐色で光沢があり、翅の全体に黒点が散在している。翅を取った腹部背面はされいな橙色の地に黒い紋がある。木曽や伊那地方で多い種である。成虫で越冬し、年2~ 3回発生する。イネの出穂後に飛来する。

防除方法

斑点米の発生は加害時期が糊熟期>黄熱期>乳熟期の順に多いので、 8月の穂揃い期とその10日後に薬剤を散布する。コバネヒョウタンナガカメムシやトゲシラホシカメムシ等の移動性の低いものが主な場合は、畦畔及び畦畔際(2~ 3m)だけを防除しても効果がある。
カメムシの要防除水準は、 1等米(斑点米0.1%)を基準とすると、乳熟期の捕虫網20回振りで概ね2~ 3頭となる。

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