農作物病害虫データベース

条斑病(普通作物/ムギ類)

条斑病

ムギ類本病は伝染力が強く、被害も著しく、昭和20年ごろには県下各地に発生し、コムギの重要病害であった。その後麦作の減少とともに姿を消し、ほとんど発生は見られない。

病徴と診断

3月下旬~ 4月上旬に発病し始め、葉や葉鞘に鮮明な黄色の条斑を生ずる。最も明瞭に現れるのは5月である。まず下葉の葉脈(主脈に多い)に沿って黄色の条斑が現れ、条斑の幅は初めl mm内外であるが、次第に拡大し3~ 5 mmに達し、一見するとオオムギ斑葉病の初期の病徴によく似ている。詳細にみると条斑の中央に褐色の細い線が認められ、この線は葉鞘に連絡している。このような黄色条斑は1葉に1条~ 3条現れ、次第に黄褐色~褐色となり、特に葉脈の部分は褐色となる。この条斑は下葉から順次上位葉に及んで、出穂期ごろには全葉に生し、やがて葉は枯死する。また、被害稗の節は黒色となる。被害株は出穂はするが登熟しても極めて少数の不良種子を生ずるのみで、減収する。

発病条件

カビによる病気で、菌糸および分生胞子は被害ムギの根、刈株、種子、被害麦稈などについて生存し、越夏越冬する。分生胞子の抵抗力は強く、鶏や牛の飼料とした後、その糞の中でも生存しており伝染源となる。従ってこれらの家畜の厩肥や、被害物の破片などが土壌中に入ると、病原菌は土壌に接種され、これに秋播種すれば感染して発病する。発生地帯は畑作の乾燥しやすい傾斜地に多く、水田裏作では少ない。これは本菌が水田状態に湛水すれば40曰くらいで死滅するためである。水田裏作で発生がみられる場合には被害種子や未熟堆肥などと一緒に病原菌が持ち込まれる場合が多いが、概して種子伝染率は低く、ほとんどは土壌中の病原菌で伝染する。播種期が早いほど発病しやすい。コムギ、オオムギ、ライムギなどムギ類に発生するが、コムギとライムギが侵されやすく、オオムギは侵されても被害は軽微である。

防除方法

1.発生圃場では採種せず、無病種子を用いる。
2.早まきすると発生が多くなるので播種期を遅らせる。
3.被害株、麦稈は焼却し、決して畦畔や道路に堆積放置しない。
4.本病原菌は60℃ でlo~ 20分で死滅するので麦稈堆肥は完熟したものを用い、未熟なものは使用しない。
5.種子消毒を必ず行う。風呂浸漬、冷水温湯浸法についてはオオムギ斑葉病の項を参照。
6.発生地ではコムギの連作を避け、オオムギか裸ムギを3年輪作する。また、夏期に水田にし湛水下におくとほとんど発生しない。

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