農作物病害虫データベース

モザイク病・萎縮病(普通作物/ダイズ)

モザイク病・萎縮病

ダイズには数種のウイルス病が発生するが、主要なものはダイズモザイクウイルスによるモザイク病とダイズ萎縮ウイルスによる萎縮病がある。この2種のウイルス病に罹病すると減収するとともに種子に褐色あるいは黒色の斑紋のある「褐斑粒」と呼ばれる着色粒が生じて品質低下を起こす。本県ではモザイク病の発生が多い。

病徴と診断

モザイク病および萎縮病ともに種子伝染をする。種子伝染株では初生葉から第2本葉にかけて病徴が現れ始める。モザイク病では葉脈がすけるようになり、しだいに濃淡緑色の入り混ったモザイク症状を示し、葉縁が下側へ巻くことが多い。萎縮病では葉に微細な斑紋が霜降り状に現れ、草丈が低くなる。モザイク病のように葉縁が下側に巻くことはない。
圃場伝染株では新しく抽出する葉に病徴が現れる。モザイク病では葉面にさまざまな色調のモザイクが生じ、葉縁が下側へ湾曲し、葉脈に沿って小泡状にぶくれて激しい場合にはちりめん状または笹葉状に変形する。ただし同一品種でも感染するウイルスの系統によってわい化、萎縮など激しい症状を示し、病徴は一様でない。萎縮病では葉に細かいモザイク模様または小さな小泡状の隆起が現れ、草丈は低く、葉は小型でやや細長くなるが、品種によってはほとんど健全株と区別できないような軽い症状を示すものもある。
ダイズモザイクウイルスに罹病すると子実に放射状または鞍掛状の、ダイズ萎縮ウイルスでは輪紋状または点状などの斑紋を生じる。これを褐斑粒といい、いずれの斑紋も胚座(ヘソ)の色と同色かやや濃い色で、褐斑の形状から両ウイルスをおおよそ識別できるため、葉の病徴で見分けにくいときは、このような褐斑粒の発生から診断できる。
両ウイルス病の他にアルファルファモザイクウイルスによるモザイク病の発生もしばしばみられるが、本病は葉に特徴ある黄橙色のモザイクを示すことから判別できる。なお本ウイルスでは褐斑粒は生じない。

発病条件

両ウイルスは種子伝染するので罹病株から採種した種子を播種することにより発病し、これが圃場における第一次伝染源となる。種子伝染率は品種、感染時期によって異なるが、モザイク病で3~ 40%、萎縮病で30~ 100%である。種子伝染株からはダイズアプラムシやジャガイモヒゲナガアプラムシなどアプラムシ類により健全株に伝搬されるため、 5~ 7月に高温、寡雨でアプラムシ類が多発する年は被害が著しい。両ウイルスともにダイズ品種に対し病原性の異なる5つの系統(レース)が存在する。

防除方法

1.健全株から採種した無病種子を使用することが大切である。また種子伝染株を早期に抜き取ることでかなり被害軽減ができる。
2.モザイク病については抵抗性品種を栽培する。
3.アブラムシ類により伝搬されるので、生育初期から開花期までアブラムシ類の防除を徹底する。

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