農作物病害虫データベース

カメムシ類(ダイズ)(普通作物/ダイズ)

カメムシ類(ダイズ)

ダイズを加害するカメムシ類は30種余り知られており、県下ではホソヘリカメムシ、ブチヒゲカメムシ、アオクサカメムシ、オオトゲシラホシカメムシ、クサギカメムシなどが寄生する。中でも前2種が主要種である。いずれも子実を吸汁するため、収量や品質に直接影響を与え、問題となっている。

被害と診断

カメムシ類は開花期頃から圃場に飛来し、収穫期頃まで発生しているが、被害の現れかたは加害時のダイズ子実の生育程度で異なる。莢伸長初期までに加害された場合には莢が黄変して落下する。莢伸長中期~後期では落莢は減るものの莢は乾燥してよしれ、子実もできない。この時期までの被害は生理的な落莢や障害との識別が難しい。
子実肥大初期に吸汁されると莢内に種皮だけが残った状態となる。子実肥大中期~後期では被害子実の多くは登熟するものの寄生や変色粒となる。子実肥大終了期以降では形態的にはやや凹凸がある程度であるが、吸汁部が変色する。被害粒産出能力は種によって異なり、子実肥大期ではホソヘリカメムシが1日1頭当たり1.4~ 3.9粒、ブチヒゲカメムシが1.5粒程度といわれている。カメムシの発育段階でも加害量が異なり、ホソヘリカメムシでは2齢幼虫まではほとんど被害が発生せず、3齢以降急に増加する。また雌は雄より有意に加害量が多い。

発生生態

●ホソヘリカメムシ
成虫の体長は14~ 17mmで細長く、中央部がくびれている。触角、脚は長く、後脚の「腿」が太い。体色は成、幼虫とも黒褐色~赤褐色で幼虫では腹部背面に淡色の雲型紋が現れる。成虫は良く飛び、幼虫は形態や行動がアリに似ている。マメ科以外にイネ科などにも寄生する。
1年2回発生で成虫越冬。 4~ 5月には活動を始め5月中旬から7月下旬にかけて100卵程度産卵する。卵は暗褐色の豆型で径長約1mm、 1粒ずつ主に莢上にバラバラに産卵される。孵化から羽化までの期間は28℃ で約18日間である。

●ブチヒゲカメムシ
成虫は体長10~ 14mmの菱型で、触角は白と黒の「ぶち」になっている。成虫の体色は赤褐色または黄褐色で背面中央に小白斑がある。幼虫は成虫とは似ず丸型で、他のカメムシ類幼虫との区別は困難。マメ科、キク科など多くの植物に寄生する他、イネに寄生した場合には斑点米を産出する。
1年2回発生で成虫越冬。成虫は日当たりの良い叢の間や落葉の間などに潜伏して越冬する。卵は俵型で数卵ずつ卵塊で莢や葉に産卵される。前種と似た生活史を送り、第1世代成虫は7月頃、第2世代成虫は10月頃に羽化する。

防除方法

1.開花期の早い品種ほど被害が大きいので、品種の選定に注意する。
2.薬剤防除は幼莢期~子実肥大期に、 7~ 10日間隔で2回行う。薬剤が莢に付着するようできるだけ丁寧に散布する。

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