農作物病害虫データベース

アワノメイガ(普通作物/トウモロコシ(スイートコーン))

アワノメイガ

アワノメイガは幼虫が茎や雌穂(子実、俵)に食入するため、商品価値が著しく低下し、実害を起こしやすい。アワ、ヒエ、キビやショウガの茎にも食入する。

被害と診断

幼虫は食入孔から虫糞や噛み屑を出すため、発生は容易に診断できる。ただし、ダイメイチュウによる被害も類似しており、識別には幼虫の形態を調べる必要がある。 2化地帯では第1世代よりも第2世代幼虫による被害の方が激しく、 8月中旬以降に収穫する品種や作付けでは被害雌穂率が100%に達する場合もある。
被害の現れかたはトウモロコシの生育程度で異なる。雄穂抽出前にふ化した幼虫は、葉に穴をあけて未展開葉に包まれた開花前の雄花を摂食する。雄穂抽出後は主に上部の茎内に食入する。雄穂は白く枯れるので圃場外からでも発生がわかる。子実肥大期以降は下部の太い茎や雌穂に食入し、雌穂では子実や芯を摂食する。茎内の幼虫は髄を摂食するため生育が阻害される他、しばしば風などにより加害部で茎が折れる。雌穂には苞皮から穿孔することもあるが、先端から食入する場合が多い。ただしオオタバコガやヨトウガ類のように絹糸そのものを摂食することはない。
幼虫は体長20mm程度に生育し、体色は淡褐色ないし暗褐色で頭部は黒または暗褐色。目立った模様はなく、全体に小黒斑が散らばる個体もある。蛹は体長12~ 16mm程度で褐色ないし暗褐色。成虫は体長約14mm、翅開長25~ 35mmの三角形の蛾。雌は全体に淡黄褐色で翅には淡褐色の波状斑がある。雄は雌より小型で翅の色が濃い。昼間は葉裏に静止していることが多いが、圃場内で成虫を見ることは稀である。卵は数十卵からなる鱗状の卵塊でトウモロコシの葉裏に産みつけられる。卵塊は長楕円形が多く、長径は5mm程度。卵塊は最初白色で後に黒化する。

発生生態

1年2回発生が主体であるが、地域によって1~ 3回発生まで変異がある。幼虫で寄生植物内で越冬し、 5月中旬頃から蛹になり、 6月上旬から第1回成虫が発生する。発蛾最盛期は6月下旬~ 7月上旬で、産卵は6月中旬から始まり7月中旬が最盛期になる。卵は約1週間でふ化し、ふ化幼虫は葉をわずかにかすり状に摂食した後、葉の付け根の葉鞘部に食入する。生育が進むと茎や雌穂に食入し、ふ化後1か月程度で老熟し、加害部で蛹になる。第2回成虫は8月上旬から発生し下旬が最盛期になる。中、晩生種に産卵し、第2世代幼虫は老熟すると加害部などで越冬に入る。

防除方法

1.穿孔性害虫のため薬剤防除は食入前の幼虫を対象とし、雄穂抽出期から子実肥大期に、 7~ 10日間隔で2回散布する。
2.粒剤を使用する場合には薬剤が雌穂や葉の付け根に乗るように散布する。
3.卵塊で産卵されるため、若齢幼虫期の被害株や雄穂を抜き取ることで被害の広がりを防げる。

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