農作物病害虫データベース

コウモリガ(普通作物/トウモロコシ(スイートコーン))

コウモリガ

成虫の飛び方や翅をたたんで樹の枝や葉などにぶらさがる姿がコウモリを連想させることから、この名がある。コウモリガの仲間は、日本には8種ほどいるが、害虫としては3種あげられている。

被害と診断

幼虫は各種の草本類、木本類の植物を加害する雑食性の害虫である。スイートコーンでは7月ころから茎に食害がみられる。髄部を加害して、大きな空洞をつくるので生育が劣ってくる。また、被害にあった茎は、風などで折れて倒状しやすくなる。加害部には穴があけられるが、大量のこまかい屑や糞を糸で綴って大きなかたまりにして、食入孔をおおっている。コウモリガの幼虫の特徴である。

発生生態

通常は、一世代を経過するに2年を要するが、スイートコーン、 トウモロコシ、イタドリ、ユリなどの草本類に寄生した場合は年1回の発生である。
地表面に産卵された卵で越冬する。黒色の小さな卵であるのでみつけることはできない。翌年の5月ころふ化が始まるが、ふ化率は一般に低い。ふ化幼虫は近くの雑草などの茎に食入して、 2令ぐらいまで生長する。そして、 6月ころから周囲に分散し、茎の大いものに移動して食入する。あるものは草本類、あるものは木本類へと転食する。スイートコーンに食入するのはこのころである。周辺の雑草を刈り取ったときなども移動がみられる。幼虫は、頭部が褐色で、黄白色の体には小黒点が多数ある。老熟幼虫は50mmほどになり、 8月中、下旬ころ被害茎内で蛹化する。蛹は黒褐色で、光沢がある。
成虫は9月から10月ころ発生するが、 9月中、下旬ころ最も多い。翅の開張は100mmぐらいの大型の蛾で、全体が暗褐色で、翅の中央に灰褐色の三角形の紋がある。日中の明るいときは、枝や葉などに下垂状態で静止しているが、夕方うす暗くなると活発に飛びまわる習性がある。交尾後、飛びながら産卵を行ない、数千粒の卵が地上にまきちらされる。 1雌が2,000~ 3,000粒を産卵するといわれている。
卵はだ円形で、産卵直後は乳白色であるが、黒褐色に変わる。

防除方法

周辺や株元まで雑草が繁茂すると、幼虫の食入を助長するので5月~ 6月に畑周辺の雑草を処理し、ふ化幼虫が食入できないようにする。そして、若令幼虫の歩留まりを低下させる。
また、 5月中旬~5月下旬が防除適期である。
屑や虫糞でおおった被害茎をみつけたら、加害部を割って幼虫を捕殺する。

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