農作物病害虫データベース

白紋羽病・紫紋羽病(果樹/リンゴ・果樹全般)

白紋羽病・紫紋羽病

紋羽病は被害が進むと樹を枯死させるため、 リンゴ栽培における重要病害である。リンゴをはじめ、ナシ、プドウ、モモなどのほとんどの果樹のほか一般の樹木、畑作物なども侵す多犯性の病害である。
紋羽病には白紋羽病、紫紋羽病があるが、両者は全く異なる菌によって起る。菌は土中に生息している土壌病害である。

病徴と診断

地上部に現れる症状は両紋羽病ともほぼ同じで、根部を侵されることによる樹勢の衰弱である。新梢の伸長は数cm程に抑制され、葉は淡く小型化し果実は小玉になる。また、発芽が遅れたり秋に早期落葉する。病勢が進むと樹全体が衰え、ついには枯死する。
根部の症状は白紋羽病では初め細根に白色の菌糸がからみついて寄生し、細根が腐敗する。菌糸は多数結束して灰色~ねずみ色の木綿糸のような菌糸束となり根の表面を覆い、被害はしだいに太い根に及ぶ。被害を受けた根は木質部まで侵されてボロボロになり、古くなったものは菌糸が消失する。
紫紋羽病は赤紫色ないし赤褐色の菌糸が網目状に付着する。病勢が進展すると、菌糸がフェルト状に集まり主幹部の地際付近まで覆う。被害根は菌糸が木質部を侵すことはないので根の表面だけ腐敗し、木質部が残る。
白紋羽病は、樹の周囲に枝を挿入することで簡易診断できる。詳しくは防除マニュアルを参照する。

発病条件

両紋羽病の伝染源は被害根や土中の菌糸である。両菌とも胞子形成をすることがあるが、それら胞子には伝染力はなく風や雨で伝染することはない。発生はもともとその土壌に病原菌が生息していたか、客土や苗木と共に病原菌を持ち込んだかのいずれかによる。
一般に白紋羽病菌は土壌の比較的浅い所に、紫紋羽病菌はかなり深い所にまで生息しており、植物残さや植物の根をエサにして生きている。

防除方法

発生園や発生の疑いのある園では植え付け時に薬剤を潅注しながら植え付ける。
被害樹の治療は根もとの土を堀り、被害根を取り除いて薬剤を潅注する。治療後3年間は着果数を半分以下に制限し、強剪定を避けて樹勢回復をはかる。また、治療に当たっては早期に発見して、早めの対応が必要である。
発病は樹勢と関係が深いので、着果過多を避け、樹勢をそこなわないようにする。また、キノコ栽培に用いたオガクズや未分解の枝などを多く含む堆肥を多量に施用すると病原菌を繁殖させる原因となるので避け、完熟堆肥を施す。

防除マニュアル

防除マニュアルはこちらからご覧ください。

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