農作物病害虫データベース

高接病(果樹/リンゴ)

高接病

台木が発病するために地上部が衰弱を起こして枯死する病気で、高接ぎで品種更新した場合に発生したのでこの名がある。接ぎ木で伝染するウイルス病である。昭和初期、40年代半ばなど品種の高接ぎ更新が盛んに行われた時期に多発し、当時は原因がわからず恐れられた。

病徴と診断

日本で最も多く利用されている台木のマルバカイドウや、以前に利用されたミツバカイドウに発病し、わい性台木では感染していても発病しない。樹皮にネクロシス(え死斑)、木部に褐色のピッティング(溝)、接ぎ木面に環状のネクロシスなどを生じ、台木部だけが発病、枯死する。診断にあたっては、台木と品種の接ぎ木部分の樹皮をナイフで剥いで病徴の有無を確認する。発病すると養水分の吸収移行が妨げられるため、葉色が淡くなり、新梢の伸びが悪くなって衰弱し、やがて枯死する。

発病条件

接ぎ木によってのみ伝染する。接ぎ木後2~ 3年で発病し、その後1~ 2年で枯死する。台木の種類とそれを侵す病原ウイルスの関係は明瞭で、マルバカイドウはクロロティック・リーフ・スポットウイルス(CLSV)の普通型によって、 ミツバカイドウは主にステム・ピッティングウイルス(SPV)、ステム・グルービングウイルス(SGV)などによって発病する。
病原ウイルスを保毒した接ぎ穂を高接ざすると、ウイルスは接ぎ木部を通って中間台(接ぎ木された側)にうつり、さらに台木部に到達して発病する。

防除方法

無保毒穂木、台木の利用が防除の基本である。潜在感染するわい性台木や栽培品種では保毒の有無を簡単に確認することはできないが、実用的には台木部が地上にでている樹から採取した穂木ならば、同じ台木樹への高接ぎに利用できる。また、罹病樹の回復法として、実生苗の寄せ接ぎ、盛土による中間台からの自根発生がある。

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