農作物病害虫データベース

ナミハダニ(果樹/ナシ・モモ・リンゴ・果樹全般)

ナミハダニ

果樹で問題となるハダニ類の主要種である。寄生範囲が広く、リンゴ、ナシ、モモ、プドウ、オウトウ、スモモ等ほとんどの果樹に寄生するほか、野菜、花き、雑草等の草本植物にも寄生する。リンゴハダニと異なり毎年発生し、防除を怠ると多発する。年間の発生回数は7~ 8回で、特に高温乾燥が続くと発生量は急激に増加する。本種はハダニ類の中でもトップクラスの増殖能力を持ち、25℃ の条件下では約10日で1世代を経過する。 1雌当たりの産卵数は100~ 150個と非常に多い。寄生が多くなると葉の機能が低下し、果実の肥大、着色、糖度、あるいは花芽形成に影響を及ぼす。

被害と診断

赤色型(ニセナミ型)と黄緑型(ナミ型)がある。本県で発生が多いのは、休眠性を持つ黄緑型である。黄緑型には、黄緑色で背面の両側に黒い紋がある夏型雌と、全体が橙色である休眠雌(越冬雌成虫)がある。雌成虫の体長は約0.6mm程度である。主に葉裏に寄生し淡黄色の卵を葉裏に産む。雄成虫は雌成虫より小さい。 リンゴ、ナシ、ブドウ、オウトウ、スモモに寄生すると、葉裏全体が褐色化し乾いた状態となる。 リンゴやナシでは寄生が著しいと落葉する。モモに寄生した場合は他の果樹と異なり、葉裏が褐色化することがなく、葉表からみると葉の中肋を中心に白くかすり状に葉緑素がぬけた被害となる。なお、スモモでもこのような被害症状がみられる。

発生生態

雌成虫が粗皮下、根ぎわ、枯草中等で越冬する。越冬虫は3月中下旬頃から越冬場所より離脱を始める。展葉期から主幹部を中心に寄生がみられるが、春先から発生が多くなることはほとんどない。樹上での発生量が増加するのは梅雨明け後からである。その後、増殖に好適な高温乾燥条件が続くと、樹上密度は急激に高くなる。発生の最盛期は8月中旬~ 9月中旬頃であるが、年による変動が大きく、早い年は7月下旬、遅い年は10月に入ることもある。一般に発生最盛期は、樹上で連続して寄生がみられ始める時期と関係があり、連続発生がみられた時期が早いと最盛期も早まる。

防除方法

多発してからの薬剤による防除は効果が劣るため、発生初期に防除する。樹種によって防除時期は若干異なるが、一般的には発生が目立ち始める6月中下旬と、発生が急増する7月中下旬が適期である。また、薬剤に対する抵抗性がつきやすいので、同系統薬剤の連用はさける。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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