農作物病害虫データベース

リンゴハダニ(果樹/ナシ・モモ・リンゴ・果樹全般)

リンゴハダニ

本県の果樹で問題となるハダニ類の主要種である。アカダニとも呼ばれ、 リンゴ、ナシ、モモ、オウトウ、スモモ等のバラ科の果樹に寄生するが、草本植物に寄生することはない。果樹でのハダニ類の発生は、 もう一方の主要種であるナミハダニが多く、近年リンゴハダニの発生は比較的目立たなくなっている。 しかし、年間の発生回数が7~ 8回と多いので多発する可能性はある。発生が多くなると果実の肥大、着色、糖度、あるいは花芽形成に影響を及ぼす。

被害と診断

幼虫、若虫、成虫が葉を加害する。成虫は暗赤色で背毛の基部に白いこぶがみられるのが特徴である。雌成虫の体長は0.5mm程度である。雄はそれより小さい。卵は直径約0.15mmで越冬期は赤色、活動期は橙色である。ふ化後の幼虫は朱色で卵の約2倍くらいの大きさである。その後3回脱皮をして成虫となる。主に葉裏に寄生するが、成虫は葉表でもよく観察される。緑色の濃い成葉に多く寄生し、伸長中の新梢先端部のやわらかい葉では少ない。ただし新梢の伸長が停止すると、新檎先端部でも多くみられるようになる。寄生された葉は白色のかすり状に葉緑素がぬけ、次第に葉全体が白化する。落葉することはほとんどないが、葉の同化作用が阻害される。なお、モモやスモモでは、ナミハダニに寄生された場合もかすり状に葉緑素がぬけるので、本種の被害と混同されやすい。

発生生態

果台枝の周辺や3~ 5年枝のしわになっている部分に産下された卵で越冬する。越冬卵のふ化は、4月中旬頃から始まり、開花直前に完了する。越冬世代成虫は落花期頃に出現し、夏卵を葉裏に産む。 1日当たりの産卵量は4~ 5個で5~ 7日間産卵する。卵は5~ 7日でふ化する。第1世代成虫は6月上、中旬ごろから現れるが、これ以後の世代の出現時期は次第に重なり、各世代間の区切りが不明瞭になる。発生の最盛期は7月中旬~ 8月上旬である。その後、高温期に発生量が一時的に低下することがあるが、 9月中旬頃から再び増加する。越冬卵は9月下旬ころから産まれる。

防除方法

越冬卵が多い場合は、発芽前の休眠期にマシン油乳剤を散布する。この時期の防除を失した場合は、落花後に防除する。これ以降の防除は、発生を確認し初期に防除する。また、 6月以降の防除はナミハダニとの併殺を考慮して実施する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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