農作物病害虫データベース

ギンモンハモグリガ(果樹/リンゴ)

ギンモンハモグリガ

長野県では1980年代後半になって発生が目立つようになった。それまでは、県内の標高の高い園や東北地方の比較的気温が低い地帯での発生が主であった。

被害と診断

幼虫が葉肉内に潜り、孔道を作りながら葉内を食害する。食入初期の孔道は線状であるが、発育が進むと孔道が広くなり斑状になる。成虫は産卵管を葉内に差し込んで産卵するので、硬い葉にはあまり産卵しない。したがって、春の展葉期の若い葉、新梢伸長期の先端葉、二次伸長葉などの柔らかい葉に寄生が集中する。被害葉は食害部分から外側が褐色となり目立つが、樹全体の葉が柔らかい4月~ 5月の多発は別として、新梢先端葉の寄生では実害にならない。
成虫の翅の開張は8~ 9 mm。体色は前翅の先端が黒褐色である外は全体的に銀色をしている。越冬成虫は前翅の前の部分が黒褐色になり斜条も見られる。幼虫は緑白色をしている。蛹化は葉から幼虫が脱出して、葉の裏などにハンモック状の繭を作ってする。

発生生態

秋に雌成虫が交尾した後、幹や建物などの隙間や下草の中などで越冬する。越冬後成虫は発芽前後から活動を始め、展葉間もない葉に1卵ずつ葉裏から葉内に産卵する。発生は年7回、越冬成虫は3月下旬から5月上旬頃に、第1世代成虫は5月下旬から6月上旬、第2世代は6月下旬から7月上旬、第3世代は7月下旬、第4世代は8月中旬、第5世代は9月中旬、第6世代は10月上中旬頃を中心にそれぞれ発生する。第6世代の早いものは産卵して第7世代になるが、多くの雌は交尾して越冬に入る。
幼虫は3齢になると寄生部の周辺を広く食害し斑状の食害痕になる。その後、食害部から脱出し糸を吐いて下垂して、下にある他の葉裏や枝、幹あるいは下草などにハンモック状の繭を作って蛹になる。秋の気温が比較的高く、新梢の伸長が遅くまで続くような年には、越冬世代密度が多くなる。

防除方法

越冬成虫が多く開花前の寄生密度が異常に高くならない限り、特別な防除は必要ない。この時期の防除が必要な場合は、成虫の発生盛期から食入幼虫の初期に殺虫剤を散布する。

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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