農作物病害虫データベース

ケムシ類(果樹/ナシ・リンゴ)

ケムシ類

リンゴ、ナシでは数多くのケムシ類が発生するが、主な種類はヒメシロモンドクガ、モンシロドクガ、キリガ類、シマガラスヨトウで、山沿いではマイマイガが時に多発する。マイマイガは雑食性でモモ、オウトウ、林木にも寄生する。

被害と診断

ヒメシロモンドクガは枝に生まれた卵魂で越冬し、ふ化は開花期に一斉に始まる。幼虫は初め群生して葉を食べ、次第に分散して花や葉、若い果実を食べる。モンシロドクガは幼虫で越冬し、春先から同じように葉、花、果実を食べる。いずれもドクガ科で、幼虫の毛にさわるとかゆみを感じたり、はれる場合があるが毒性は弱い。
キリガ類はアカバキリガ、ヨモギキリガが多い。花、葉、幼果を食べる。幼齢期には葉を綴るのでハマキムシと間違えやすいが、中齢以後では葉の一部を切って二つ折りに巻く習性がありキリガの名がある。
シマガラスヨトウは初めは葉を食べるが、大きくなると果実も食べる。果実は深くえぐるように食べ、種子の部分まで達することが多く、新梢の先端から枝を含めて食べることもある。マイマイガは林野で発生する森林害虫である。若齢幼虫が風によって飛ばされて移動するのでこの名がある。時々大発生じ終齢幼虫は6 cm以上にもなるので食べる量が多く、山林に近い園では大きな被害になることがある。

発生生態

ヒメシロモンドクガは年3回発生である。 1回目の幼虫は開花期から姿を見せ、成虫は6月中旬から7月上旬に現れる。第2回成虫は7月下旬ころから、第3回成虫は9月~10月に現れる。第3回成虫は翅が伸びないので飛ぶことができず、羽化した場所で交尾し、自分の蛹を覆っていたまゆ殻に枯れ葉を付けて200~ 400卵をかためて産む。卵はこのまま越冬する。ヨモギキリガ、アカバキリガは年1回発生である。蛹で土中で越冬し、成虫は開花前に現れ産卵する。幼虫は6月中旬ころに蛹になる。シマガラスヨウトウも年1回発生で蛹で越冬する。成虫は7月頃に現れる。
マイマイガも年1回発生である。幼虫は開花直前より現れ、成虫は7月中・下旬に現れる。卵は雌の体の隣粉に包まれた卵塊状で産まれ300~ 400卵を有することもある。林木や建物に産み付けられ、このまま越冬する。

防除方法

ケムシ類は開花期前後に問題になるが、その他の時期は他の害虫防除で併殺され被害はない。卵塊で産まれるヒメシロモンドクガとマイマイガでは被害が大きくなることがあるが、キリガ等は実害になるほどの被害にはならない。殺虫剤には比較的弱いが老熟幼虫になると効果が劣るので、できるだけ若齢期に殺虫剤による防除をする。防除時期が開花期にかかるので、 ミツバチやマメコバチ等の訪花昆虫に影響のない薬剤を使用する。また、ヒメシロモンドクガの卵塊はせん定時に除去する。

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