農作物病害虫データベース

ナシマルカイガラムシ(果樹/ナシ・モモ・リンゴ・果樹全般)

ナシマルカイガラムシ

被害と診断

リンゴ、ナシ、モモで発生が多い。成虫、幼虫が枝や幹、葉、果実に寄生して、養水分を吸汁する。枝、幹では表面が一面に覆われるほどに発生することがあり、樹勢が衰弱したり枯死することもある。葉では発生の初期は主脈に沿って寄生するが、多くなると支脈にも寄生し、寄生部位は赤紫色になる。果実では寄生部位の周辺が赤紫色になり果実が着色してもはっきり残る。発生が多いと奇形果になったり裂果する。雌の介殻(外殻)は直径1.5~ 2 mmで扁円形、全体が灰色である。介殻の中央はやや隆起し、中心に黄色~黄橙色の殻点がある。雄の介殻は雌に比べて小さく、越冬期には円形で黒く、夏期は楕円形で殻点は一方に片寄る。介殻の下の虫体は黄色~暗黄色である。介殻を作る前の幼虫は黄~黄橙色である。

発生生態

歩行幼虫の発生回数は2回で、1回目と2回目の世代である6月から8月に発生が目立つ。多くは黒色の小型の介殻(外殻)の下で1、 2齢幼虫で越冬する。幼虫で越冬した個体は、春になると同心円を描いて介殻を大きくさせ成虫となる。雌は介殻状のままであるが、雄は蛹化して羽化し、翅のある成虫になる。雌成虫は交尾後幼虫を胎生する。産出された幼虫は雌の介殻の外に出て移動し、適当な場所を見つけて定着した後は動かなくなる。やがて白色のロウ物質で覆われ、続いて淡灰色の介殻を形成して成長する。幼虫の発生期間が長いので、 6月末以降は各発育ステージの個体が混在するようになる。主に枝や幹の陽が当たりにくいところに寄生するが、密度が高くなると全体に寄生する。

防除方法

発芽前の春期のマシン油剤の散布が有効である。この他は幼虫の発生時期に殺虫剤を散布する。定着し介殻が形成されるようになると防除効果はない。庭の樹ではタワシなどでこすり落とすのもよい。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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