農作物病害虫データベース

リンゴコブアブラムシ・リンゴワタムシ他(果樹/リンゴ)

リンゴコブアブラムシ・リンゴワタムシ他

被害と診断

無翅虫は暗緑色で、体全体に濃淡の模様がみられる。角状管と尾片はほぼ黒色である。寄生された葉は、主脈を中心に縦方向に裏側に巻くのが特徴である。新しい葉が出てくるとそこに移動し、次々と巻葉する。被害葉は機能が低下し、古くなると落葉する。被害新梢は伸長が悪く、湾曲して貧弱な枝となり、花芽の着きも悪くなる。また果そう葉に寄生すると、果実の肥大や着色が抑制される。
ムギクビレアブラムシの無翅虫は暗緑色で、腹部の後方が赤みを帯びることが多い。展開した葉を不規則に巻くが、落葉することはない。リンゴワタムシはメンチュウとも呼ばれ、世界的に著名な害虫である。無翅虫の体色は赤褐色で体が白い綿状の物質で覆われ、根や枝の切り口、幹の裂け目、新梢の基部、葉の基部などに寄生する。寄生部は、こぶ状に膨らみ、養水分の流通が妨げられる。多発すると樹勢が衰え、花芽の発育、果実の肥大や着色が抑えられる。特に根部に寄生するとその被害は甚大となる。 リンゴワタムシと同様に、群棲して体表に白い綿状の物質を分泌するのにニシヤワタアブラシムがある。この種は葉のみに寄生する。寄生を受けた葉は全体がねじれ巻葉となる。リンゴワタムシと比較して、発生時期がやや早く、また大型であることから判別はしやすい。

発生生態

リンゴコブアブラムシは卵越冬である。卵は主にリンゴの2年枝の芽ぎわに産みつけられる。寄生は発芽期頃からみられる。発生量は5~ 7月に多く、盛夏期に減少し、10月になると再び多くなる。
ムギクビレアブラムシは、 リンゴやモモなどの芽ぎわに産みつけられた卵で越冬する。発芽期以降からリンゴでの寄生がみられるが、 2世代ほど経過するとムギ類等の他の作物へ移動する。リンゴワタムシは根ぎわ、樹皮下などで幼虫で越冬する。 4月から活動をはじめ、 5月上中旬に成虫となり幼虫を産出する。その後寄生部位で繁殖し、 6~ 7月に発生が目立ようになる。夏期には、やや発生が少なくなるが、 9~ 10月に再び繁殖が旺盛となる。ニシヤワタアブラムシは、開花期前後から発生が目立ち、 6月以降になると発生量は減少する。

防除方法

いずれの種も発生を認めたら浸透性の殺虫剤を散布する。落花後に防除する場合、薬剤によっては生理落果を助長するので注意する。なお、 リンゴコブアブラムシには休眠期の防除も有効である。リンゴワタムシに対しては、マルバカイドウが耐虫性であるので、これを台木に使用すれば根部の寄生は少ない。

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