農作物病害虫データベース

モモチョッキリゾウムシ・カシルリチョッキリ(果樹/ナシ・モモ・リンゴ・果樹全般)

モモチョッキリゾウムシ・カシルリチョッキリ

リンゴを加害するものは数種あるが、主なものはモモチョッキリゾウムシで、カシルリチョッキリも時折発生が見られる。これらによる被害は平坦地でほとんどみられず、山沿い地帯で発生する。また、被害の発生する時期は、開花期から幼果期に限られる。

被害と診断

モモチョッキリゾウムシの成虫は、体長約10mmで濃い赤紫色をして光沢を帯びる。成虫は発芽後の花そう葉や花を食害し、果柄を切ったりつぼみに穴を空けたりする。花そう基部を食害された場合は、やがてその先端が枯れる。落花後は幼果を食害し、果実の横径が14mm以上になると果実に穴を空けて産卵する。産卵された果実は、果柄を半分ほどかじられ、やがて落下する。産卵時期になると成虫の食害量も多くなる。
カシルリチョッキリの成虫は、体長3 mm程度でルリ色をしている。成虫はモモチョッキリゾウムシと同様の時期に出現し、初めは花そうや新梢の基部に穴を空けて食害する。食害された花そうや新梢はしおれ、やがて枯れる。その後は新梢の先に近い部分に穴を空け、一卵づつ産卵する。産卵部位の元は環状にかじられるため、それより先端が落下する。普通樹の成木での被害は、それほど大きなものとならないが、苗木や樹齢の若いわい性台樹では、その後の樹形づくりに影響を及ぼす。

発生生態

モモチョッキリゾウムシは、 1年に1回と2年に1回発生するものが混在している。 1年1回発生のものは、幼虫態で土中5~ 20cmの所に部屋を作って越冬し、翌春成虫となり地上に現れる。一方、 2年に1回発生するものは、さらに1年間土中で幼虫のまますごし、 2年目の秋に土中で成虫となって越冬する。成虫の発生時期はいずれも同じで、 リンゴの開花直前頃からである。産卵は5月下旬頃から行われ、 6月上旬頃まで半数程度の卵が産下される。幼虫は落下した果実内で発育し、 6月下旬頃か果実を脱出して土中に潜り、越冬に入る。
カシルチョッキリは年1回の発生である。土中の比較的浅い所に幼虫態で越冬し、春先成虫となって開花期前後に出現し、花そうなどを食害する。産卵された新梢が切落されず、木に枯れて残ってしまう場合は、ふ化した幼虫は乾いて死亡する。地面に落ちた新梢は適当な湿度があるので、持ちがよくそれを食べてやがて老熟幼虫となって土中へ潜る。

防除方法

発生の多い所では、落花後に薬剤を散布する。この時期は、薬剤によって生理落果を助長するので注意する。また、成虫の捕殺に努め、落下した果実や新梢は集めて園外に持ち出し、焼却するか処分するか土中に深く埋める。

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