農作物病害虫データベース

べと病(果樹/ブドウ)

べと病

ブドウの重要病害で、壊減的な被害を出すこともある。6月~ 7月に降雨が多いと多発し、早期落葉、果実被害を引き起こす。
早期落葉にともなって果実の着色不良、糖度不足などが問題になることもある。

病徴と診断

主に葉、花穂、幼果などに発生する。葉でははじめ葉表に淡黄色の輪郭のはっきりしないカスリ状の病斑が現れる。
病斑が現れて4~ 5日後に葉裏に自色のカビが現れ、全体に拡大する。病斑は古くなると中心部から褐色に枯死する。多発した場合、ほとんどの葉が落葉し、果実の着色や成熟不良を引き起こす。
また、枝の登熟不良から冬期の耐寒性が低下する。
花穂では開花前の花冠や穂軸に白色のカビが生じ、後に枯死して落下する。
果実ではごく幼果期に発病すると、果粒表面や果梗に白色のカビを生じ、枯死脱粒する。生育が進んだ果実ではカピが生じることはなく、果粒が褐色~鉛色に変色して、脱粒するかもしくは乾固してミイラ果となる。

発病条件

一般的に欧州系品種やその交配種は本病に弱く、米国系品種は強い。本県では「巨峰」や「ピオーネ」、「スチューベン」、一部の欧州系品種で問題になる。本病に対する抵抗性の強弱は次の通りである。
抵抗性:「デラウェア」、「キャンベルアーリー」、「ナイアガラ」など
中程度抵抗性:「巨峰」、「ピオーネ」、「スチューベン」など
罹病性:「赤嶺」、「甲斐路」、「 リザマート」など
病原菌の越冬は被害落葉の組織内につくられる卵胞子で行われる。4~ 5月頃卵胞子からべん毛を持った遊走子が放出され、雨水や水滴によって運ばれ、葉、花穂の気孔から感染する。 1次感染によって生じた病斑部には分生胞子が多量に形成され、風雨によって飛散して激しく2次感染を繰り返す。
開花前から梅雨期にかけて雨が多く、気温が低いと発生しやすい。夏期高温時には病勢は一時停滞するが、秋冷のころ再び発生する。

防除方法

薬剤防除は展葉6~ 8枚期から袋掛けまでが重要である。特に開花前から7月上旬までは、重点的に防除にあたる必要がある。薬剤による果粉溶脱や汚れの心配がない落花期までは十分量を散布する。袋掛け後は残効の長いボルドー液を使用する。
また、本病は薬剤がかかりにくい場所から発生するので新梢整理を行う。軟弱な生育をするような条件で発病が多いので窒素過多を避ける。

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