農作物病害虫データベース

チャノキイロアザミウマ(果樹/ブドウ)

チャノキイロアザミウマ

主な加害種は、チャノキイロアザミウマ、 ミカンキイロアザミウマ、ハナアザミウマなどがあるが、チャノキイロアザミウマが圧倒的に多い。チャノキイロアザミウマは、名前のとおりチャの重要害虫であるが、果樹ではブドウのほかカンキツ、カキなどの害虫でもある。

被害と診断

幼虫と成虫が新梢の若い葉、茎、果実、穂梗、穂軸に寄生する。被害の現れ方は、寄生部位や寄生時期によって異なる。若い葉に寄生すると、葉脈にそってかすり状の斑点が生じやがて褐変し発育が阻害される。被害が激しい場合は、葉が裏側に湾曲する。新梢先端の枝に寄生した場合は、表面が油がしみこんだような感じで茶褐色~黒色に変わり、ひどい場合は割れ目が生じたりする。開花前の花穂に寄生すると花穂が茶褐色となり、開花結実が妨げられる。大豆ほどの大きさまでの幼果に寄生すると、果粒の表面に灰白色~茶褐色の輪状、または不定形のかさぶた状の斑点が生じる。これらは、果粒の肥大にともなって茶掲色の雲状の斑点(さび)となり、商品価値の低下だけではなく、果実の肥大が妨げられる。穂軸に寄生すると黒褐色となり、果実の肥大や着色が阻害され、脱粒しやすく日持ちが悪くなるなどの原因にもなる。
一般にデラウェアなどの早生種より、 8月以降に収穫される巨峰などでの被害が大きい。成虫の体長は0.8~ 0.9mmで全体が淡黄色~淡黄褐色をしており、翅はやや黒味を帯びる。

発生生態

越冬場所や越冬形態については不明の点が多いが、寄生は6月頃からみられるようになる。最初は新梢の茎葉に寄生し、果穂ができるようになると穂梗、穂軸、果実にも寄生するようになる。有袋の果実でも、袋の止め金部分から侵入して加害されることがある。
年間の発生は5~ 6回である。発生量が多くなるのは品種によって多少異なるが、一般には7月~8月にかけて多く、9月に入ると減少する。また、高温、乾燥は多発しやすい条件である。本種は新梢先端の若い茎葉で発生を繰り返すので、新梢の発育が旺盛で若い葉が次々と展葉する樹勢の強い樹や短梢栽培、大粒系の品種で特に発生が多くなる。

防除方法

年間の発生回数が多く、長期間発生し続けるので、発生動向には常に注意する必要がある。一般には開花期から幼果期にかけて2~ 3回薬剤散布を行う。巨峰等の大粒種では、この防除から袋掛けまでの期間が開くと、果房の被害がでやすくなるので、散布後はできるだけ早く袋掛けを行う。また発生の多い場合は、袋掛け後も防除する。散布にあたっては、棚の上の新梢先端の葉までよくかかるように行う必要がある。

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