農作物病害虫データベース

ダニ類(果樹/ブドウ)

ダニ類

ブドウヒメハダニ、ブドウサビダニ、ブドウハモグリダニ(毛せん病)などが主である。ナミハダニは、加温ハウス栽培を中心に発生することがある。これらのうち、ブドウヒメハダニは新梢、果梗、穂軸に寄生し加害するが、他のものは主に葉を加害する。

被害と診断

ブドウヒメハダニは発芽期から展葉期の新梢基部を加害し、つるの表面が黒褐色になる。また、葉柄や葉裏の葉脈付近にも寄生し、葉の表が黒褐色に変わる。 6~ 7月に果穂へ移動して寄生すると、穂軸は黒褐色となり硬化する。この場合には果粒の肥大や着色が不良となり糖度があがらない。甲州ブドウやデラウェアで多発が多い。
ブドウサビダニは葉の表面に寄生する。初めは葉脈付近が黒褐色を帯び、密度が高まると葉全体が黒褐色となる。被害が進むと落葉することもあり、果粒の肥大や着色が悪くなる。甲州ブドウやネオマスカットに多く発生し、デラウェアや巨峰には少ない。
ブドウハモグリダニは展開する新葉に寄生する。寄生を受けた葉の裏には白色の毛じが発達し、葉の表は火ぶくれ状にふくらむ。被害が進むと葉が変形するとともに、葉裏の毛じは茶褐色となる。この被害から「毛せん病」とも呼ばれている。寄生が多い場合には新梢の生育が阻害される。被害に品種間差異は顕著には見られないが、デラウェア、巨峰にはよく寄生する。
ナミハダニは、加温ハウス栽培を主に発生する。葉裏に寄生し、被害葉は葉裏全体が褐色となる。被害が甚だしい場合は落葉にいたる。

発生生態

ブドウヒメハダニの成虫は、枝の芽部の隙間や3~ 4年枝の粗皮下で集団的に越冬する。発芽後から5月末頃までは、新梢の基部や若葉に寄生して産卵する。ふ化幼虫は果穂へも移動する。年5~ 6回発生で、越冬場所への移動は11月頃までに終了する。
ブドウサビダニの越冬は、ブドウヒメハダニと同様である。 7月上旬頃から葉での寄生が目立つようになり、梅雨明け後に乾燥が続くと、成葉を中心に被害が多くなる。その後9月中旬ごろまで加害する。
ブドウハモグリダニの越冬も前述の2種と同様である。越冬成虫は発芽と同時に加害を始める。若葉の葉裏に移動し加害するため、常に新梢の先端部で密度が高い。 6月になると一時活動が弱まることがあるが、 9月に再び発生量が増加する。
ナミハダニは雌成虫で越冬する。ハウスなどで加温するとまもなく産卵を行い、次第に密度が高くなる。

防除方法

ブドウヒメハダニ、ブドウサビダニ、ブドウハモグリダニに対しては、発芽直前の石灰硫黄合剤の散布が効果的である。生育期の防除は、殺ダニ剤を散布する。特に発生初期の防除に重点を置くことが重要である。

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