農作物病害虫データベース

灰星病(果樹/モモ)

灰星病

主に熟果に発病する。ときに花に発生して花腐れを起こしたり、幼果や枝にも発病することがある。収穫近くに樹上で発病するばかりでなく、収穫後流通の途上でも発病し問題になる。

病徴と診断

熟果では収穫の2~ 3週間前頃から発病がみえはじめ、果面に淡褐色、円形の小さい斑点が現れる。小斑点は急速に拡大して軟化腐敗する。病斑が広がり始めるとその表面に灰色の粉のような胞子塊がたくさんできる。被害果は収穫前に落果するが、ミイラ化して樹上に残ることもある。発病は収穫後も多く見られ輸送中や店頭にならんでから腐り問題になる。
花に発生すると花弁が褐色になってしおれ花腐れになる。花腐れ後はミイラ状となり、長期間枝に付着したままで胞子塊を作る。しばしば結果枝にまでおよび、ヤニが出て先枯れとなる。幼果では、黒色の小さな斑点になり、後にコルク化して亀裂ができる。激しい発病だと褐変、腐敗してミイラ果になる。

発病条件

病原菌は前年の被害枝、被害果で越冬する。地面に落ちた被害果にはきのこが作られ、そこから胞子が飛び伝染源となるが、長野県ではきのこが作られることはほとんどない。主な伝染源は樹上に残されたミイラ状になった被害果や被害枝である。ここには長期間にわたり分生子が作られる。
果実は収穫の約20日前頃から急に発病しやすくなる。この頃感染を受けた果実は2~ 3日で発病し、急速に腐敗して病斑上に多数の分生子を作る。分生子は雨で他の果実に運ばれ2次伝染を繰り返す。このため収穫期近くに雨が多いと発生が多くなる。品種による発病の差はあまりなく、収穫近くに雨が多かったものに発生が多い。モモに比べてネクタリンでの発生が多い。

防除方法

収穫の20曰くらい前から10日間隔で薬剤を散布する。この期間中雨の多い時は散布間隔を縮める。なお、有効薬剤には大きく分けて3~ 4種類の系統があるが、耐性菌の出現を回避するために、同じ系統の薬剤を連続して散布せず、違った系統の薬剤を選択して散布する。また、散布ムラができると効果が劣るので、果実に確実に薬液が付着するように徒長枝切りなど枝梢の管理をする。
被害果は伝染源になるので見つけしだい土中に埋めるなど処分する。せん定の際、枯死した枝はせん除して焼却する。

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