農作物病害虫データベース

モモハモグリガ(果樹/モモ)

モモハモグリガ

リンゴのキンモンホソガと同様に潜葉性害虫で、幼虫が葉肉内に食入する。葉肉内を蛇行して食害するので、モモノエカキムシとも呼ばれる。年間の発生回数が多く、防除不良園ではどこかの世代で高密度になることが多い。

被害と診断

幼虫が葉内に孔道を作って食害する。孔道は最初は小さな円形に作られ、内側が褐変して脱落することが多いので、せん孔細菌病の病斑と誤認されやすい。被害葉は落葉しやすくなるが、葉当たりの寄生数と落葉との関係は、葉位や樹勢、気象などの要因に左右されて一定ではない。しかし、寄生している幼虫の密度に依存することが多く、一般的には多発するほど落葉が激しくなる。幼虫は蛹になる時に葉から脱出し糸を引いて下垂して、葉裏などにハンモック状の繭を作る。
成虫は翅の開張が8 mm程度の全体が銀色をした小さな蛾で、翅の先端には一つの黒紋がある。越冬前後の成虫の体色は黒褐色がかった銀色となる。卵は扁円形で乳白色、直径0.2mm位である。幼虫は扁平で淡緑色を呈する。

発生生態

長野県では年6~ 7回の発生である。越冬は成虫で建物の壁の隙間や石垣の間、雑草の中などで行われる。越冬成虫は展葉が始まる頃から活動を開始し、次々に出てくる若い葉に産卵する。各世代成虫の発生最盛期は越冬世代が4月下旬、第1世代は6月上旬、第2世代は7月上旬、第3世代は8月上旬、第4世代は8月下旬、第5世代は9月下旬、第6世代は10月下旬頃で、多くの場合これが越冬する。寄生量は第1、 2世代では少ないが、第3世代から急増し第4、 5世代と高密度となっていくのが一般的である。一般にモモは栽培園でも収穫後の防除がされない傾向にあるので、9月に入って高密度となることも多い。成虫は葉裏から産卵管を葉内に刺し込んで産卵する。産卵は軟らかい葉が好まれ、葉が硬くなる夏期には新梢先端部の葉に寄生が多くなる。幼虫は1、 2齢時の判別は難しいが、 3齢になると黒いヒレ状の胸脚が見られるようになる。 3齢を経過すると葉表から脱出し、糸をひいてぶら下がり、葉裏にハンモック状の繭を作り蛹化する。葉が少ない時期には枝の下側、下草にも繭を作る。

防除方法

発生が多くなる第3、4世代の防除が重点になるが、突然多発することもあるので、これ以外の世代も発生状況に応じて防除する。防除は卵、ふ化幼虫期を対象に幼虫の食入防止を狙い、発生状況を観察して行う。

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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