農作物病害虫データベース

カメムシ類(果樹/ナシ・モモ・リンゴ・果樹全般)

カメムシ類

果樹を加害するカメムシ類の種類は多いが、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、ツヤアオカメムシが主体である。長野県では前2種が主体で、県南部ではチャバネアオカメムシが、北部ではクサギカメムシが優占種になる傾向がある。また、県東北部の一部で、ツノアオカメムシが大発生したことがある。いずれもほとんどの果樹を加害するが、果実被害はナシ、モモで大きい。ヘクサムシの俗称があるように、刺激を受けると異臭を放つ。本来の生息地は雑木林や針葉樹林であり、果樹園への飛来は増殖量と林野の餌の量に関係するので、飛来を予想するのは難しい。

被害と診断

成虫が園外から飛来して果実を吸害する。幼果期の被害は吸害部がくぼみ、成熟しても奇形果となる。被害がひどい場合は落果することもある。夏期の被害も吸害部がくぼむがその程度は小さい。しかし、何力所も吸害されると果面が凹凸し、商品価値が低下する。吸害された果肉部はスポンジ状になり、やがてコルク化する。
果樹園への飛来時期は越冬成虫が5月下旬から6月、新成虫は7月中旬以降である。越冬成虫の飛来量は越冬量の多少に関わっている。新成虫の飛来量は、林野で発生量が多く、その上餌の量が少ない場所に生じやすい。一般に平坦地での発生は少ない。

発生生態

クサギカメムシ:成虫が家屋や小屋などの建造物の隙間に入って越冬する。越冬は森林や山手の建造物に集中する。
年1回の発生で越冬成虫は4月下旬頃から越冬場所を抜け出し、付近の樹木に飛来する。 5月下旬頃から幼虫が発育可能な植物を求めて分散するが、この過程で果樹園への飛来が生じる。幼虫が育つ植物にはヤマグワ、キリ、クサギ、キササゲなどがある。主に葉裏に基本的には28個づつの卵塊で産卵する。果樹類では成虫まで発育することはできない。幼虫は林野の植物の実の種を吸汁して発育し、新成虫は7月下旬頃から出現する。成虫も山林で木の実を吸汁するが、餌が少ないと果樹園へ飛来する。
チャバネアオカメムシ:成虫が山林の落葉下で越冬する。集団的に越冬することはない。越冬虫の体色は茶褐色である。年1回発生で一部2回発生する。卵は基本的には14個づつ卵塊で産まれる。新成虫は7月中旬頃から発生する。本種は特にスギ、ヒノキの球果のできかたの多少が発生量に関係する。

防除方法

果樹園へ飛来する時期に殺虫剤を散布する。次々に新たな個体が飛来するので、発生が多い場合は5~7日間隔で2、3回散布する必要がある。

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

  • 農業試験場
  • 果樹試験場
  • 野菜花き試験場
  • 畜産試験場
  • 南信農業試験場
  • 水産試験場
  • 病害虫図鑑
  • 研究課題の募集
  • 視察研修の受け入れについて
  • 研究成果
  • スマート農業
Copyright © Nagano Prefecture. All rights reserved.