農作物病害虫データベース

アブラムシ類(果樹/ナシ)

アブラムシ類

ナシで最も普通に発生するのはユキヤナギアブラムシである。本種についてはリンゴの項目を参照する。この他にはナシアブラムシ、ナシミドリオオアブラムシ、ワタアブラムシが発生する。前2種は果樹ではナシにだけ発生する。ワタアブラムシはリンゴにも発生する他、アブラナ科野菜や花き類等多種の植物に発生する。長野県では果樹に発生はほとんどなかったが、1980年頃から県南部でナシ、 リンゴに発生が見られるようになった。野菜では薬剤抵抗性が強く難防除害虫である。

被害と診断

ナシアブラムシはつやのある黄緑色で、若い葉を裏側に向けて縦に巻く。ワタアブラムシは黒色をしているものが多く、ユキヤナギアブラムシと同様に新梢の先端の若い葉に寄生する。集団を作り新梢の先端や葉を萎縮させるが葉を巻かない。また、排泄物にすす病菌が発生するので、発生が多いと葉や果実が汚れる。
ナシミドリオオアブラムシは透明感のある緑色をしておりやや大型である。葉の主脈に沿って並んで寄生する。葉は変形しないが、寄生が多いと黄変して早期落葉しやすい。

発生生態

ナシアブラムシは主にナシに寄生し、モモにも寄生することが知られているが希である。越冬は芽の基部に生まれた卵でする。発生は早く展葉と共に始まり、 5月には高密度になる。6月に入ると有翅虫が出現し、中間寄主であるハマスゲ等に移住するとされている。 9月になると再びナシに戻り越冬卵を産む。ワタアブラムシは展葉直後から9月まで発生が見られ、 6月を中心に発生盛期になる。ユキヤナギアブラムシと混発していることが多い。
ナシミドリオオアブラムシはビワ等の常緑樹の葉裏に産みつけられた卵で越冬する。ナシへは5月頃より有翅虫が飛来し発生が始まり、目に付くのは前2種より遅く夏場に入る。暖地では発生が多いが、冷涼な長野県では問題になるほどの発生にはならない。

防除方法

発生を認めたら早めに殺虫剤を散布する。葉を巻かない種や葉を巻く前なら、接触性の殺虫剤でも有効であるが、葉が巻いてしまうと薬剤が虫体にかかりにくくなるので、この場合は浸透性のある殺虫剤がよい。
ワタアブラムシは有機リン剤の効力が劣る。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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