農作物病害虫データベース

変葉病(果樹/ウメ)

変葉病

長野県で発生が確認されたのは昭和40年で、以後山間地で散発的に発生が見られる。ユリ科のヤマカシュウのさび病と同じ病原菌で、ヤマカシュウは中間宿主になリウメの変葉病の伝染源である。ヤマカシュウは雑木林の日陰に自生する下草である。したがって、ウメの変葉病もこれらが自生する林野や雑木林が周辺にあり、かつ陽当たりのあまりよくない園で発生しやすい。発病は葉や枝にみられ、果実の減収と品質低下になる。

病徴と診断

花芽、葉芽、枝に発病する。病原菌が侵入した花芽は、器官の発達中に雄しべ、雌しべ等の一部あるいは全花が葉状に変化し、展葉後は肥大して奇形になる。葉には葉面に直径5~6 mm程度の円形あるいは楕円形のふくらみが現れ、その部分にさび胞子が形成される。さび胞子は成熟すると表皮が破れて多量の淡黄色から橙黄色の胞子が放出され、近くの葉や果実、枝に粉状に付着する。また、前年の発病した枝は肥厚して亀裂を生じて枯死するが、当年に発病した病葉の近くの枝はやや肥厚するだけで、亀裂を生じたり枯死しない。

発病条件

病原菌はさび病の一種でウメとヤマカシュウに寄生する異種寄生性である。ウメの病葉上に形成されたさび胞子は風で飛散する。飛散は5月下旬頃から始まり、 6月になると著しく多くなり7月上旬頃には終わる。飛散した胞子はヤマカシュウの葉に感染し発病する。感染したヤマカシュウでは葉裏に夏胞子が形成され、この夏胞子でヤマカシュウに次々と感染していく。 8月中旬頃になるとヤマカシュウの葉裏に冬胞子が形成されるようになり、 9月には著しく多くなる。この時期に降雨があると冬胞子が発芽して小生子が形成される。このガヽ生子が飛散してウメの枝に付着し、葉柄基部から芽に侵入・感染するものと考えられているが、侵入時期と経過は明らかでない。

防除方法

ウメで発病を認めたらさび胞子が形成される前に、被害枝をせん除し焼却する。また、発生源になる周辺のヤマカシュウは除去する。
ウメに対する薬剤による防除では、ヤマカシュウから小生子が飛散してくる秋季が防除時期と考えられる。

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