農作物病害虫データベース

クスサン(果樹/クリ・クルミ・果樹全般)

クスサン

幼虫の体毛が白髪のようであるのでシラガタロウの俗名がある。日本のガ類の中では与那国島に生息するヨナグニサンに次いで大型である。天蚕のヤママユガやシンジュサンと同じ仲間である。クルミ、クリの害虫として知られているが、クヌギも好み、サクラ、 リンゴ、ナシなどのバラ科植物、カキ、プラタナスにも寄生することがある。多くの防除のゆきとどいた果樹園では問題になることはない。繭は卵形の篭状で別名スカシダワラともいい、テグス糸がとれる。

被害と診断

幼虫が葉を食害する。中齢幼虫以降になると虫体が大きくなり、食べる葉の量が多くなるので食害が急に進み、 1枚も葉を残さず食べ尽くされることも珍しくない。このため樹勢、果実の肥大、登熟に影響し、不稔果実が多くなる。成虫は翅の開張が10~ 13cm程である。卵は俵状で長径が2~ 3 mm、外殻は硬く灰白色又は灰褐色、頂点には黒円斑がある。卵は50~ 100個を幹の比較的低い所にかためて産み付けられる。幼虫は2齢まで白い長毛と黒い短毛がある。 3、 4齢幼虫は体色が黒で、毛は黄色になる。 5齢以上では体色は黄緑色で、背部に白い長毛を密生する。老熟幼虫は体長が10cm以上になる。

発生生態

年1回の発生である。越冬は樹の枝や幹にかためて産み付けられた卵で、 4月下旬~ 5月上旬頃にふ化する。ふ化幼虫は葉に移動し、数十匹で群生するが、 3齢頃まで発育すると分散する。 5齢以降は特に食害量が多くなり、最後には葉の中肋のみを残し食べ尽くす。
蛹化は6月中下旬で、葉を綴り合わせたり、近くの雑草などで篭状の粗繭を作ってその中で行う。羽化は8月から9月で、繭の中で脱皮した成虫は体液で繭の先端を溶かして外に出てから翅を広げる。成虫の飛翔は緩やかで、夜間灯火によく集まる。卵は枝や幹に粘液でしっかり貼り付けるように産み付けられ、 容易に取れない。

防除方法

卵はあまり高いところに産まれないので、見つけたら削り取るかつぶす。若齢幼虫は群生するので、発見したら枝ごと切って処分する。殺虫剤による防除は若齢幼虫には効果が高いが、幼虫が大きくなると効果は不十分となる。

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