農作物病害虫データベース

ヨトウガ(野菜/キャベツ・ダイコン・ハクサイ)

ヨトウガ

野菜の代表的な害虫で、ハクサイ、キャベツ、ダィコンなどアブラナ科野菜をはじめ、エンドウ、ピーマンなど各種の作物を加害する。また、シクラメン、 トルコギキョウ、スターチス、宿根カスミソウなどの花き類も食害し、被害が大きい。加害植物は非常に多岐にわたる。老熟幼虫は昼間は土中に潜み、夜間に活動して葉を食害するので夜盗虫といわれている。

被害と診断

卵が葉裏に卵塊として産みつけられており、孵化した若齢幼虫は葉裏を集団で食害する。表皮を残しての食害であるから葉は自くかすり状になる。これが表からみた被害の特徴である。また、幼虫は葉をゆすると糸をはいて集団で落下するのでよくわかる。中齢以降は分散して加害するようになり、食害も表皮を残さず、葉に点々と穴をあけて行う。アオムシの被害と混同じやすい。老齢になると昼間は株元の土中や結球内部に潜み、夜間に食害するようになる。その量は、全幼虫期の食葉量の89%を摂食するといわれ、主脈だけを残して暴食するので、被害は著しい。ヨトウガによる被害は、コナガやウワバの被害と異なり、卵塊として産卵されるため圃場の特定の部分に集中している。また移動性が強く、隣の畑に移って被害を及ぼすこともある。終齢幼虫では体長が50mm前後まで成長し、体色は幼虫の発生密度によって異なり、低密度での緑色から高密度での黒褐色まで変異する。

発生生態

土中で蛹の状態で越冬している。越冬世代成虫は5月中・下旬に羽化してくる。成虫は羽化後すぐ交尾して、夜間に葉裏へ1雌あたり1200個前後の卵を数卵塊に分けて産みつける。卵は5~ 9日で孵化する。 3齢ぐらいの幼虫まで集団で葉を食害するるが、その後分散して加害する。幼虫期間が約1ケ月ほどで老熟幼虫になり、土中にもぐり蛹化する。夏の高温下で夏眠して、第2回成虫は8月中旬~ 9月上旬ごろに発生が多い。秋に幼虫期を過ごした個体は、蛹で冬眠する。県内での発生回数は年2回である。
ヨトウガは1雌当たりの産卵数が多いため、発生条件がよいと多発となることがある。

防除方法

防除のポイントは、若齢幼虫期に薬剤散布を行うことで、老齢化した幼虫は殺虫剤に対して抵抗力が大きくなり、防除が困難になる。また、ハクサイやキャベツにおいては、結球部内に食入してしまうので防除は難しくなる。
若齢幼虫が集団で葉裏に加害しており、葉面が自くかすり状になっている時をねらう。食害量が少なく、葉裏に寄生しているので、発生に気づきにくいが、葉の白いかすり状の被害の発生に注意して、薬剤散布時期を失しないようにする。

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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