農作物病害虫データベース

タマナギンウワバ(野菜/キャベツ)

タマナギンウワバ

長野県内のキャベツに以前大発生したことのある害虫で、山間や高冷地で比較的発生が多い種類である。キャベツ、ハクサイ、ダイコン、ニンジンなどを加害する。

病徴と診断

幼虫が葉裏に寄生して、点々と不規則な穴をあけて食害する。葉裏に1粒ずつ産卵されるので、ヨトウガ類のような集団的な寄生は見られない。大発生の時でも、 1株に2~ 3頭程度の寄生が普通である。
年間の発生回数はヨトウガより多く、 3~ 4回の発生と考えられており、このため年間を通じて発生がみられる。そして、山間や高冷地で比較的発生が多く、特に夏期のキャベツに被害が多い。また、幼虫加害部位として、キャベツの外葉のかたい葉に被害が目立つのも特徴の一つである。
成虫は淡灰褐色で、数個の黒点と銀自色の2個の紋がある。回場での発生は普通では目につかない。
卵は1粒ずつ葉裏に産卵されており、乳白色でやや光沢があるもので、半球形で卵の頂点から放射状に隆起線がある。肉眼で容易に確認できる。
幼虫は老熟すると40mm前後になり、全体に黄緑色をしている。そして、体形が頭部の方がやや小形で、胴部は後方に次第に大くなり、中ほどで特に大く、背面も隆起して後方は急に低くなる。また、ヨトウガと異なるのは、腹脚の数がヨトウガ幼虫は4対あるのに対して2対しかない。したがって、歩行がシャクトリ状で、静止しているとき腹節を後方に屈曲してZ字形をするのが特徴である。
老熟した幼虫は、加害部付近で自色のうすいまゆをつくり蛹化する。蛹の色は3~ 4齢幼虫から蛹化直後までの気温に左右されて、20℃ では黒色、30℃ では黄褐色になるという。

発病条件

越冬は各種の形態で行われるようで、休眠性を持たない。成虫は5月から現れて、夜間に活動しながら産卵する。25℃ 条件下では、卵期間は4日、幼虫期間は13.2日、蛹期間は7.6日である。
孵化幼虫は葉裏で葉肉を食べて生育し、発育につれて穴をあけて食害するようになる。かたい外葉に寄生して、老熟するとまゆをつくり蛹化する。各種の形態で越冬するため、年間の発生も連続的な発生となる。

防除方法

幼虫は下葉の葉裏に寄生しているので、葉裏に十分薬液がかかるように散布することが大切である。
幼虫は薬剤に対して比較的弱く、一般に老熟幼虫でも効果が高い。キャベツでは晩夏から秋に被害が多く、この時期に発生するコナガ、ヨトウガ、アオムシなどと同時に防除する。

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