農作物病害虫データベース

コナガ(野菜/キャベツ・ダイコン・ハクサイ)

コナガ

アブラナ科野菜の合表的な害虫で、キャベツ・ハクサイ・ダイコン等に発生が多い。特に近年これらの野菜の周年栽培が普及し各地で被害が目立つようになった。ブロッコリー、カブのほか、ストック、ハボタンなど花き類にも加害し、重要害虫になっている。また、イヌガラシなどの雑草にも寄生する。

被害と診断

孵化直後の幼虫は、葉肉内に潜入して、 1齢期間を過ごすが、 2齢以降の幼虫は、葉裏に寄生して不規則な形に表皮を残して、葉肉だけを食害する。被害部はヨトウガの若齢幼虫の加害に似ているが、コナガは1卵ずつ産卵されているので葉を集団で加害していないため区別できる。
葉の表からは不整形の自斑が見られ、日がたつと破れて穴があき、被害の著しいときには畑全体の作物が自っぼく見えるほどになる。幼苗の時に加害を受けると生育が遅れ、枯死する株もみられる。
幼虫は主に葉裏に寄生しており、葉を動かしたり、体に触れたりすると体を激しく振って動き、動きは活発である。時には糸を引いて地上に落ちる。この機敏な動きは、コナガの幼虫の特徴である。
成虫は、体長6 mmほどの小さな灰褐色の蛾で、翅を閉じたときの中央に乳白色の波状の紋がある。卵は偏平な楕円形で淡黄色をしていて肉眼でもわかる。幼虫は黄褐色で、発育すると緑色になり体長10mmほどになる。蛹は被害葉の葉裏にいて、緑色、淡褐色、黒色のものがある。

発生生態

越冬は主として幼虫態であるが、蛹も認められる。休眠しないのでいつでも成虫、幼虫、蛹がみられ、暖冬のときは冬でも成虫が発生する。耐寒性が強く、暖かい日には摂食を行う。成虫の発生は3月ごろからみられ、 5~ 6月に最も多いも夏には一時的に減少し、秋に再び発生が多くなる。
雌成虫は葉裏の葉縁や葉脈に沿って1卵ずつ点々と産卵する。
産卵数は1雌当たり100~ 200卵ほどで、羽化後3~ 4日までにその80%近くを産卵してしまう。幼虫は3回の脱皮を経た後、葉裏でまゆをつくり蛹化する。25℃ 条件下での卵期間は2日、幼虫期間は10日、蛹期間は4日であり、多発する5~ 6月には20~ 25日間で、卵から成虫になってしまう。

防除方法

発生初期の防除を重点にし、発生がだらだらで世代が舌しれてくると防除がしにくくなる。また結球内部に入ってしまうと薬剤の効果はなく、品質の低下を招く、定植時に粒剤を土壌に施用すると、初期密度を抑える効果がある。また、アブラナ科作物が3 ha以上栽培されている地域では、合成性フェロモンによる交信撹乱剤を設置し、交尾を阻害し、密度を低レベルに抑えることは、直接的な殺虫ではないが、薬剤防除をバックアップする方法として有効である。薬剤抵抗性を獲得している個体が増えているので、薬剤散布に当たっては同一系統の薬剤の連用はしない。

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