農作物病害虫データベース

萎黄病(野菜/セルリー)

萎黄病

長野県内産地では昭和61年頃から被害が顕在化するようになり、その後被害地域は拡大した。長野県ではセルリー生産上最も深刻な被害をもたらす重要病害となっている。

病徴と診断

地上部の病徴は、はじめ外葉が黄化し、萎ちょうを伴って徐々に心葉まで被害が及ぶ。さらに病勢が進展すると全体が矮化し、症状が著しい株は枯死する。発病は生育段階を問わず、定植直後から発病する場合もあり、ひどい場合は枯死して株落ちする。地下部では、根部及び根幹部の維管束が著しく褐変し、その褐変は外の維管束まで及ぶ場合がある。地際部付近が崩壊し、腐敗する場合があるが、軟腐病のように悪臭はせず乾腐状を呈する。根部表面の褐変は淡く、腐敗、脱落する根も少ない。被害は本ぽのみでなく苗床でも発生する。その場合病徴は本葉3~ 4葉から認められ、多くは5~ 6葉までで黄白化、枯死する。苗床感染した株は、本ぽに定植しても枯死する。

発病条件

発病に際しては地温との関わりが深い。春作セルリーでは栽培期間中地温も低いので、外見上ほとんど発病はないが、栽培期間が高温期に当たる5月定植以降の作型で発生が多く、夏期に多発する。病原菌は不完全菌類のフザリウム菌によるものであり、セルリー以外にもパセリで病原性が認められている。病原菌は土壌中で厚膜胞子として生存し、それが翌年の感染源となって植物体の根から侵入し、感染する。セルリーは特に多肥栽培で、しかも潅水量が多いのが栽培上の特徴であるが、根に湿害、窒素過多による肥やけによる傷があると感染が助長される。また多窒素により植物体の病原菌に対する抵抗力の低下も考えられる。

防除方法

1.土壌消毒を行う。
2.苗床感染を防ぐため、育苗には無病土を使用する。
3.敷わらで地温の低下をはかる。
4.適正施肥に心がけ、 多窒素としない。
5.罹病残渣をそのまま鋤き込むと、伝染源を増やすことになるので、残渣はできるだけほ場外に持ち出す。
6.栽培ほ場を代えたり、秋作は他作物の導入をはかる。

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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