農作物病害虫データベース

モザイク病(野菜/トマト)

モザイク病

トマトモザイク病は野菜のモザイク病の中では、古くから被害の大きいものの一つであり、全国的に発生みられている。従来から難防除ではあるが、長野県では一部で弱毒ウイルス接種苗の利用も進み、成果を収めている。

病徴と診断

トマトモザイク病はキュウリモザイクウイルス(CMV)、タバコモザイクウイルス(TMV)の他、ジャガイモXウイルス(PVX)、ジャガイモYウイルス(PVY)、キク微斑ウイルス(TAV)が病原ウイルスとなる。このうち、実際にほ場で被害をもたらしているものの多くがCMVである。CMVによるモザイク病は、新葉の葉脈が透化し、葉がモザイク状となり、ひどくなると葉は糸状に細くなり萎縮する。生育は衰えて株全体が萎縮し、特に生長点付近では生育が止まり叢生状になる。果実も着果数が減少し、小型になるので大幅な減収となる。生育初期に感染するほど被害は大きい。また糸葉症状は示さず、茎葉がえそ症状示し、果実にもえそ症状や日焼け症状を示す場合もある。
一方TMVによる被害は、抵抗性品種の普及により減少した。現在の栽培品種はすべてTMV抵抗性を有しているので、実害は少ない。ただしTm_2a因子を持つ抵抗性品種で、まれにTMVが感染増殖し、果実に激しいえそ症状を生じたり、新梢や葉先にえそを生じ、株全体が萎縮したりする。また台木の選定を誤り、台木と穂木のTMV抵抗性のタイプが異なると、TMVが感染した場合、えそを生じる場合がある。
PVYによるモザイク病は単独感染では軽微なモザイクであるが、CMVとの重複感染で激しいモザイクや糸葉症状を示すことがある。また系統によっては、えそを生じる場合もある。いずれのウイルスも重複感染する場合もあり、病徴だけから病原ウイルスを診断するのは困難である。

発病条件

CMVは、罹病植物からアブラムシにより非永続的に伝搬される。伝染源となる植物は、雑草を含め数多く存在する。また芽かき、誘引、整枝等の管理作業で接触伝染する。一方TMVはトマトの根などの残渣とともにウイルスが土壌中に残り、土壌伝染する。また接触伝染も強く、管理作業で罹病株に触れた手や、農機具、刃物などでも容易に伝染する。

防除方法

1.CMVに対しては、アブラムシの飛来を防ぐため施設の開口部を寒冷紗や網戸で覆う。シルバーストライプマルチでアブラムシを忌避し、アブラムシに対する薬剤防除も徹底する。
2.CMV、TMVいずれも発病株は早めに抜き取る。発病株に触れた刃物等は消毒する。特にTMVの場合は病株に触れてしまったら、手も十分洗う。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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