農作物病害虫データベース

オンシツコナジラミ(野菜/キュウリ・トマト)

オンシツコナジラミ

昭和49年に海外から侵入が確認された新害虫である。その数年後に長野県内でも発生が確認されて、キュウリ、 トマト、ナスなどの野菜類やプリムラ、ホクシャ、ポインセチアなどの花き類、雑草にも恒常的に発生をみるようになった。露地でも発生はみられるが、主として施設栽培の野菜、花きの害虫である。寄主植物の範囲は極めて広く、わが国で53科181種もあげられている。

被害と診断

成虫、幼虫とも葉裏に寄生して吸汁加害する。発生密度が高い場合は、葉が退色したり、萎ちょうして株の勢力が衰える。また、幼虫、成虫は、アプラムシ類と同じように尾端から甘露と呼ばれる排泄物を出すが、これが下の葉や果実につき、すす病が繁殖して葉は黒く汚れ、果実も汚れて商品価値が低下する。同化作用や呼吸作用も阻害される。
本種は、キュウリ黄化病ウイルスの媒介虫であることが明らかになり、さらに重要な害虫となっている。
成虫は葉裏に寄生しているため、発生初期は気付きにくい。また、新檎上部の若い葉を好むので、上部をゆすったり、葉をたたいたりすると白い成虫が飛びたつので、発生がわかる。その葉裏をよくみると小さな黄緑色、楕円形の幼虫や蛹、細長い卵が点々と付着しているのがみえる。
成虫は体長12mmほどのもので、翅は自色の粉でおおわれている。卵は長さ1.2mmほどの砲弾型である。幼虫は長卵円形で偏平である。

発生生態

休眠性のない害虫のため、施設栽培など条件の良いところでは、年10世代以上も繰り返し、いつも成虫、卵、幼虫、蛹の各態のものがみられる。暖かいところでは、露地でも卵や蛹で越冬する。
成虫は若い葉に群がって吸汁し、羽化後数日で交尾後産卵する。1雌の産卵数は、寄主植物や温度によって異なり、30~ 500粒ほどである。成虫の寿命はlヶ月にも及ぶ。20~ 25℃ の適温では、卵8~ 6日、幼虫6~ 8日、蛹6日の発育期間である。ふ化幼虫はしばらくは数mm程度動きまわるが定着し、 2齢以後は触角や脚が退化して歩行機能を失うので、定着して吸汁生活をする。 4齢期は虫体の厚みが増し、蛹とも呼ばれる。蛹は体長0.8mmほどでコロッケ状になり、表面にロウ質の刺状突起がある、周縁には短刺毛を密生する。

防除方法

施設栽培では、寄生した苗の持ち込みで発生することが多く、これを防ぐことが大切である。また、入口付近、側面には野外からの飛び込みがあり、発生源となるので注意する。これには、入口側面に寒冷紗をはり、飛び込みを防ぐ。薬剤による防除は、発生初期に寄生している葉裏によく散布する。剤により、殺卵効果、殺幼虫効果、殺成虫効果に差があるので、発生に応じて使いわける。また、寄生した鉢物などを持ち込むことにも注意する。

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