ウイルス病(花/カーネーション)

病徴と診断
おもな病原ウイルスは5種あり、その種類によって病徴も異なる。一般に葉に濃淡のモザイクを生じ、花は斑入となる場合がある。また葉に黄色の輪紋を生じたり、白色~赤紫色のかすり模様が現れる場合もある。 しかしウイルスに感染していても病徴を示さないこともあり、重複感染によってより明確に症状が現れる場合もあり、症状は一様でない。
発病条件
主要なウイルスはカーネーション斑紋ウイルス(CaMV)、カーネーションベインモットルウイルス(CaVMV)、カーネーション潜在ウイルス(CaLV)、カーネーションエッチドリングウイルス(CaERV)、カーネーションえそ斑ウイルス(CaNFV)である。CaVMV、CaLV、CaERVはアブラムシによって非永続的に伝染する。またCaNFVはアブラムシによって半永続的に伝染する。このほかCaMV、CaVMV、CaLV、CaERVは汁液伝染する。いずれのウイルスも寄生範囲は狭いものと考えられ、メリクロン苗の普及により現在では発生はまれとなった。
防除方法
1.ウイルスフリー株を植え付ける。
2.アブラムシの飛来を防ぎ、薬剤散布で防除する。
3. 作業中は接触伝染しないように気をつける。