農作物病害虫データベース

ハダニ類(野菜/スイカ・ナス・メロン・他野菜全般)

ハダニ類

野菜類を加害するハダニの主なものは、ナミハダニ(黄緑型、赤色型)カンザワハダニの2種類である。そして、各種作物に寄生して、高温乾燥の時期、施設栽培では多くの発生がみられる。

被害と診断

ハダニは体長が0 5mm前後と非常に小さな虫で、葉裏に寄生して汁液を吸収する。寄生数が少ない初めのころは、表面の一部が斑紋に黄化してくる。さらに増殖して被害が進むと、葉全体が黄化してきて葉色が悪くなる。特に激しく吸汁された部分は、褐変して枯死する。時には落葉することもある。被害葉は下葉から発生して、順次上位葉に広がっていく。ハダニの好適条件である高温、乾燥のときは、被害の進み方は著しく早い。
また、ハダニの初期発生は、畑全体に一様に発生することはなく、局部的な発生で、一部の株に発生がみられて、だんだんとまわりの株に移っていく。多発したときなど、ほ場の一部が葉が変色して枯れてきているのがみられる。
ハウスなど施設栽培では露地より早く、 5月ごろから発生がみられ、露地栽培では7~ 8月に発生が多くなる。多発すると葉がいたむため、株が衰弱し果実の肥大が十分得られず、品質も低下する。

発生生態

卵からふ化したものが幼虫、脱皮して第1若虫、第2若虫を経て雄成虫と雌成虫になる。各々の間には静止期があり、活動を休止している。脚も6本から8本に変わってくる。ナミハダニ(黄緑型)は全体が淡黄ないし淡黄緑色で、胴の左右にはっきりした大型の黒い紋がある。休眠性をもっているので冬は繁殖をやめて、淡橙色の黒紋のない休眠雌となって越冬する。緑黄型は冬期休眠するが、施設内で発生しているものでは冬期もほとんど休眠しない。一方、赤色型は休眠する性質を持たない。ナミハダニの緑黄型と赤色型は同種か別種か長年論議されてきたが、現在では同種とする意見が強い。
カンザワハダニは、 くすんだ赤色で、体の側面に不規則な暗色斑部がある。その暗色斑部と赤色部の境界は比較的はっきりしている。この種も休眠性があり、越冬は休眠雄となるが、その体色は全体が朱色となる。暖地では夏型雌のままの越冬もある。ハダニ類はクモの仲間で、多発すると葉先などで成虫、幼虫がたくさん集まり、糸をはいてハダニの塊ができる。

防除方法

発生初期の防除がハダニ防除のポイントで、この時期の徹底防除は薬剤の散布回数を減らす重要な決め手である。特に施設では好条件のため繁殖が著しいので、苗からの持ち込みから注意していかなければならない。周辺の雑草や残澄にも気をつける。早期発見、早期防除につとめる。
薬剤は、寄生している葉裏に十分かかるよう散布する。薬剤は作物によって異なるので防除基準参照のうえ使用する。また、薬剤に対する抵抗性がつきやすいので、同一薬剤を連用しない。

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