農作物病害虫データベース

カボチャミバエ(野菜/カボチャ)

カボチャミバエ

幼虫がカボチャの果実を加害するもので、ほかにユウガオ、キュウリ、シロウリなどウリ類に寄生して被害を与える。中でも洋種カボチャやユウガオなど果実の肌のなめらかなものに被害が多い。
また、発生地は比較的限定されており、標高800m前後の山間地である。

被害と診断

収穫されたカボチャを食べるときに切ると、内部が食害されていて、黄白色の幼虫が飛び出すので驚いてしまう。細長い幼虫は体を丸くまるめて、伸ばすときに10数cmも飛び上がるため、あちこち動く。
果皮の柔らかい幼果の果実内に産卵が行われ、ふ化した幼虫は果実内部に入って食害する。被害のひどい果実は途中で腐敗してしまうが、多くのものはそのまま肥大する。加害が果実内部のため外観からは被害を発見できない。果実を貯蔵しておくと、老熟幼虫が脱出してくるので、果実の表面をよくみるとその脱出孔が数個ある場合があり、被害果と判定することができる。老熟幼虫の脱出がすべての被害果でみられるかというと、脱出がみられない場合でも内部の加害部で蛹化がみられることもあり、切って内部を調べなければ被害は明らかにならない。
成虫は大型のハエで、胸部背面に鮮明な黄色の線が縦に3本あり、複眼はうすい紫色をしている。

発生生態

年に1~ 2回発生する。土中数cmのところで蛹で越冬する。羽化は6月中・下旬で、成虫は日中活動して落花後の果皮の柔らかい果実に産卵管を挿入して、深さ4~ 7 mmほどの位置に点々と産卵する。 1個の果実に10~ 30個の卵を産みつけるが、多い場合は100個以上も産卵することがある。産卵直後のものは、産卵管の傷あとや、果汁がでているのでわかる。果実が肥大して、果皮のかたくなったものにはほとんど産卵しない。卵からふ化した幼虫は果実の内部に入り、初めは心部を食害するが、次第に果肉を食害するようになる。老熟幼虫は体長20mmほどになり、果実に穴をあけて脱出する。一度あいた穴を利用して順次脱出することもある。また、被害果でもまったく脱出のみられないこともある。
脱出した幼虫はとび跳ねながら適当な場所をみつけて、土中に入り蛹化する。蛹化が早かったものはもう一度発生する。 9月以降に脱出したものはそのまま越冬する。

防除方法

産卵部位や加害が果実内のため防除は難しい。成虫の発生する6月中・下旬からが防除時期である。完全に防ぐには、落花直後に袋をかけるとよい。しかし労力を要する。この場合、一部に犠牲果を残して行うことが必要である。簡単な方法としては、カボチャの大きな葉をとって、落花直後の果実を包むようにすれば、かなり被害を回避することができる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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