アブラムシ類(花/カーネーション・キク・バラ)

キクには10種類ほどのアブラムシが寄生するが、そのうち普通よくみられるものがキクヒメヒゲナガアブラムシ、ワタアブラムシ、モモアカアブラムシ、キククギケアブラムシで、被害が大きい。このほか種類によって、ジャガイモヒゲナガアブラムシ、イバラヒゲナガアブラムシ、ニワトコフクレアブラムシなど花き類に寄生するものは多い。
被害と診断
春から秋までの長期にわたって、新葉、茎、苦、花弁などに群がって吸汁加害する。このため生育が劣ったり排泄物にすす病を併発して商品価値を落とし、花につくと開花期間が短くなる。葉裏に寄生するので真下の葉は排泄物で白く光って見える。
発生生態
アブラムシには季節によって寄生植物を変える移住型のものと、年中同一植物に寄生している非移住型のものの2つがある。
キクヒメヒゲナガアブラムシは、キクの新芽や若葉、苦に付く赤褐色のアブラムシである。頭部を下に向けて寄生している。ワタアブラムシ、モモアカアブラムシは野菜などにもつく重要なアブラムシである。
キククギケアブラムシはやや大型のもので鮮やかな緑色をしており、体表面の毛の先端はいずれも虫ピンのように大く球形になっている。
防除方法
密度が高まってからでは防除効果が劣るので、発生の初期から防除する。シルバーストライプマルチフィルムを利用すると有翅虫の飛来を迎えることができる。