ハダニ類(花/カーネーション・キク・バラ)

花き類に寄生するハダニは、野菜類につくものとほぼ同じで、ナミハダニ(黄緑型、赤色型)、カンザワハダニが主なものである。キクやバラには両種が、カーネーションにはナミハダニ(赤色型)、グラジオラスにはカンザワハダニが寄生し、加害する。
被害と診断
初期の被害は葉の表面に点々とかすり状の小さな白い斑点が見えてくる。これが進み葉全体が自っぱくなり生気や光沢がなくなってくる。花に寄生すると糸を張り巡らし、花色があせる、開花期間も短くなる。
発生生態
高温、乾燥を好み、降雨の少ないことは良好な繁殖条件となる。このようなところでは卵から成虫になるのに10日間ほどである。カンザワハダニは、温度の低い冬期は休眠して越冬する。ナミハダニは、緑黄型は冬期休眠するが、施設内で発生しているものでは冬期もほとんど休眠しない。一方、赤色型は休眠する性質を持たない。ナミハダニの緑黄型と赤色型は同種か別種か長年論議されてきたが、現在では同種とする意見が強い。
防除方法
アプラムシ同様早期の防除が重要である。また、薬剤抵抗性獲得回避のため、同一系統の薬剤の連用はしない。