農作物病害虫データベース

リンドウホソハマキ(花/リンドウ)

リンドウホソハマキ

リンドウを加害するハマキガ類は、長野県ではリンドウホソハマキが優占種である。

被害と診断

被害は茎とその先端部に見られる。若齢幼虫の時は、リンドウの茎の先端部の柔らかい葉を食害して成長する。このため茎の先がしおれ、やがて褐変、枯死し生長が止まるので、心枯れとなり、その後茎葉は伸長しない。こうなるとまったく切り花にならずに、商品価値を著しく低下させる。幼虫が生育して大きくなると、茎に食入してずいを食害するようになる。このため茎は中空になり、折れやすくなる。
また、蛹化直前の老熟幼虫は、羽化するときに茎から脱出するための脱出孔を加害部の茎に丸く表皮だけを残してつくり、その後、茎の中でうすくまゆをつくって蛹化する。外観的にもよく見ると赤褐色の茎に、表皮だけが自く残った音Ь分が見られるが、この脱出孔が茎をさらに折れやすくしている。 1本の茎に2~ 3頭もの幼虫が食入した場合には、茎全体が枯死してしまう。
卵から孵化した幼虫による葉の食害もあり、葉の食害痕が変色するので商品価値が低下する。

発生生態

老熟幼虫は、茎の中の加害部にまゆをつくって、その中で越冬する。この越冬幼虫は、茎の中で、地表面より下の部分に潜っていることが多く、地上部の茎の中には比較的少ない。秋になって地上部の茎を刈り取っても地下部に残っていることが多い。
越冬した幼虫は、翌春その場で蛹化する。移動して蛹化する場合もある。その後、羽化して成虫が出現するが、越冬世代成虫の発生する時期は、場所によってやや異なるものの、ほぼ5月中旬~下旬である。
成虫は体長5~ 6 mmほどで、翅を開張すると10~ 12mmほどの大きさである。翅は全体が淡黄褐色で、濃褐色の斑紋がある。卵は偏平な円形で、直径は0.5mm程度、乳白色の半透明で光沢を有する。幼虫の体長は孵化直後で0.6mm程度、老熟時で6~ 8 mm程度である。 5齢を経過して蛹化する。
産卵は葉裏に1卵ずつ行われ、孵化幼虫は卵直下から葉肉に食入し、葉肉を食害する。 2~ 3齢になると茎に食入し、ずいを加害する。老化すると加害部で蛹化する。
成虫の発生は、準高冷地、高冷地では、越冬世代である第1回成虫が5月下旬~ 6月上旬、第2回成虫は7月下旬~ 8月上旬、第3回成虫は8月下旬~9月中旬の3回のピークを形成する。低暖地においては、もう1回の発生が考えられる。

防除方法

本種は茎の中に入って加害するので、孵化幼虫時期の防除が大切である。
第1回成虫が発生し、産卵が行われて、この卵から孵化してくる幼虫が出現する6月上旬が防除適期である。特に発生がピークとなる頃の防除は、散布間隔をつめて十分な散布量でムラなく散布する。

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

  • 農業試験場
  • 果樹試験場
  • 野菜花き試験場
  • 畜産試験場
  • 南信農業試験場
  • 水産試験場
  • 病害虫図鑑
  • 研究課題の募集
  • 視察研修の受け入れについて
  • 研究成果
Copyright © Nagano Prefecture. All rights reserved.