農作物病害虫データベース

黄萎病(普通作物/イネ)

黄萎病

被害と診断

感染したイネは始め新葉の葉脈が黄緑色に退色し、次第に葉全面が鮮黄緑色になる。また萎縮して分げつが増加する。通常は出穂期になって発病に気づく。この時期の発病株は高節位から黄白色の異常分げつを生じ、穂は出すくんで不稔になる。感染株では刈り取り後に伸出する再生稲(ひこばえ)が黄緑~黄白色に変色して萎縮する。これにより罹病を知る場合もある。

発生生態

前年に罹病再生稲を吸汁して病原体(マイコプラズマ様微生物)を獲得したツマグロヨコバイ越冬幼虫が、翌春羽化後に苗代や田植直後の幼苗に寄生して病原体を伝播する。稲体内での潜伏期間は気温の低い幼苗期で約3か月、気温の高い分げつ期以降は約1か月と長い。田植直後に第1回成虫によって感染し、最高分げつ期~出穂期頃になって発病する。この頃第2世代幼虫が罹病株から保毒し、健全株に媒介するとその株は刈り取り後に発病する。罹病株を1時間吸汁しただけで高率で保毒し、20~ 30日の虫体内潜伏期を経て永続的に媒介する。経卵伝染はしない。

防除方法

1.イネ黄萎病の病原体に有効な薬剤はなく、媒介虫であるツマグロヨコバイの密度抑制と保毒、感染阻止が重要である。また、地域全体で対応する必要がある。
2.苗代でも感染するため、田植直前まで苗を寒冷紗などで被覆する。また、田植時期を5月中旬以降に遅らせれば、第1回成虫の寄生密度が低下し、感染率を下げることができる。
3.ツマグロヨコバイに対し殺虫力の高い苗箱施薬剤を使用する。
4.吸汁害防止のためには、出穂直前ないし出穂始めに必要に応じて薬剤散布を行う。
5。薬剤抵抗性の認められる地帯ではカーバメート系および有機リン剤系の混合剤や脱皮阻害剤を使用する。また同一薬剤の連用や過剰散布を避け、適期防除に努めて抵抗性の発達を遅らせる。

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