研究情報

平成28年度の主な研究成果


新技術

畜産の「稼ぐ力」を伸ばす新たな技術開発に挑戦

畜産試験場長 中島 賢生

農畜産業を取り巻く国際情勢は、TPP協定から米国が離脱し、今後は新たな二国間交渉を目指す姿勢を打ち出すなど先行きが見通せなくなっています。国内においても農業者の高齢化や農村地域の人口減少が進む中、異常気象による農作物への被害の拡大、緩慢な経済成長に起因する個人消費の落ち込みなどが一層顕在化しています。

畜産では飼料価格が高止まっており、県内の畜産農家は厳しい環境の中で、安全で付加価値の高い畜産物生産や低コスト生産などに懸命に取り組んでいます。

畜産試験場では、こうした畜産農家を支援するため、新品種の育成、高品質化や低コスト化につながる新技術の開発、優良種畜や精液・受精卵の配布などの取組を積極的に進めています。

肉用子牛生産が期待されるスペシャル繁殖雌牛

新品種では、温暖化に対応できる紫斑点病抵抗性の飼料用ソルガム品種の育成に加え、ゲノミックセレクション(ゲノム情報を基に個体の遺伝的能力を予測して選抜する)による遺伝的に優れた種牛の開発、種豚、信州黄金シャモ種鶏の選抜による改良や食味に優れる系統の開発を進めています。さらに、本県のブランド地鶏である「信州黄金シャモ」のヒナ、遺伝的能力に優れた牛精液や受精卵、優良種豚の精液の生産配布を行っています。

味の三拍子(歯ごたえ、旨味、風味)が揃ったおいしい「信州黄金シャモ®」

新技術では、飼料自給率の向上を目指し、高糖分高消化性飼料イネ新品種の乾田不耕起直播栽培と乳牛への利用技術、優良和子牛生産のための繁殖技術、酒粕やワイン粕といった地域資源のエコフィード活用技術の開発を進めています。その他、地球温暖化対策技術や環境にやさしい畜産技術への取組も行っています。

平成29年度は、第2期「長野県食と農業農村振興計画」の最終年であり、計画に基づき、成果が具体的な動きや変化として見えるよう、「稼ぐ力」の向上につながる生産技術開発や新品種育成等を積極的に推進してまいります。次期計画の策定に当たり、農業関係試験場では新たな試験研究推進計画(農業技術ステップアッププログラム)の検討を進めています。畜産農家の視点に立ち現場が直面している課題解決に向けて、多分野とも連携した技術開発を時代の転換期に立っているという意識を持って積極的に取り組んでまいります。

多産系の血統を導入した繁殖用母豚
飼料イネ新品種を用いた乾田不耕起直播栽培

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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