研究情報

平成30年度の主な研究成果

詳しくは農業技術レーダー第26集(令和元年6月発行)をご覧ください。

新品種

  • 丸抜きの緑色が濃く、多収で倒伏しにくい そば「桔梗11号」
  • 複数の機能性成分を含む新たな野菜 ラファノブラシカ「長・野48号」
  • 株のボリュームがあるセルリー新品種 セルリー「長・野52号」
  • 8月上旬~中旬に収穫できる早生の青なし 日本なし「南農ナシ7号」

新技術

  • 雑草イネに対する石灰窒素を組み合わせた防除体系
  • 流し込み施肥による水稲の省力的な穂肥施用技術
  • もも果実に発生する毛じ障害の原因究明と防除対策
  • 赤果肉りんご品種の果実特性
  • 定植後の高温処理による秋切りストックの高品質化技術
  • 穿孔暗渠機「カットドレーン」を利用したアスパラガスほ場の排水性改善技術
  • 高糖分高消化性イネの泌乳牛への給与技術の開発
  • 高品質なアルファルファロールベールサイレージ収穫・調製技術の確立
  • ナシ黒星病に対する秋冬期の落葉除去の効果

令和元年・スマート農業大規模実証スタート

農業試験場長 丸山 秀樹

〇スマート農業大規模実証・元年

 県農業試験場では、長野県の中山間地域の水田農業において、IoTを駆使した農作業機械によるスマート農業大規模実証を本年から開始します。この取組は、「信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム」として、令和元年度の農林水産省実証事業の採択を受けた2か年事業で、伊那市の農事組合法人「田原」等の協力を得て実施します。中山間地域の農業法人経営では、今後も農地集積が進むと見込まれますが、高齢熟練者に代わる人材確保、圃場の分散による管理労力等生産コストの増高が課題となっています。そこで、今回導入するのは、操作初心者でも熟練作業者並の効率作業が可能な直進アシスト田植機、ロボット(自動運転)トラクター、遠隔地水田の水管理が可能な自動給水栓、食味・収量コンバイン、マルチローター(ドローン)等です。これらを体系的に活用し、農作業の自動化や様々なセンサー情報の活用等により、各種作業の効率化、省力化が大きく進展します。また、食味・収量コンバインは一定の地点毎にデータを蓄積し、通信接続する乾燥機と連動させ作業を最速化・最適化するとともに、食味データ(タンパク含量)に基づいて次年の施肥同時田植での施肥量を調節することで品質と収量性の改善につなげます。経営全体として、労働時間の削減が大きく進み、規模拡大余力が増すとともに園芸品目も導入拡大が可能となり、中山間地域における水田農業の生産性の向上につながることを期待しています。

GPSで直進自動走行中の田植機

GPSで直進自動走行中の田植機

〇デビューまでもう少し、県独自作業機

 平成27年度から県と協力企業等で独自に開発している作業機のうち、複数列の収穫が可能なレタス収穫機、45度の急傾斜畦畔対応のリモコン草刈機については、令和2年度での市販化を目指しています。 更に、市田柿を剥皮機に自動でセットするロボット、シャインマスカットの収穫適期を判定するハンディ熟度測定機の開発を進めており、引き続き省力化や高品質化を支援します。

〇期待の酒米 “山恵錦”(さんけいにしき)の更なる高品質化

 新たな酒造好適米としてデビューした「信交酒545号(山恵錦):品種登録出願中」を活用する蔵が急増しており、醸造された日本酒の評価も高まってきました。こうした期待に更に応えるべく、粒を大きく揃える肥培管理等のポイントを押さえた栽培マニュアルの実践を促し、一層の高品質化を図ります。

〇地球温暖化に備える対応を強化

 地球温暖化により2050年頃には、年平均気温が現在より約2℃上昇するとの予測(IPCC5次報告)がされ、県農業関係試験場では、水稲、りんご、レタスについての温暖化影響評価を行ってきました。既に、高温に強い開発品種として水稲「風さやか」や夏りんご「シナノリップ」の作付けが拡大しており、更に水稲で早生新品種の育成を進めています。今後は温暖化を想定したハウスを活用し、増加する地力窒素や新たな病害虫等の課題についての対策技術の開発を行います。

〇次代を拓く新品種・新技術開発を加速

 第3期長野県食と農業農村振興計画の目標達成に向けて新たな技術開発を進める研究指針が「農業技術ステップアッププログラム」です。信州農業を革新する新品種・新技術開発と生産現場の課題を解決する技術開発により、お客様に支持されるオリジナル品種や、生産性を高める技術を現場ニーズに応えて迅速に開発します。更に、こうした新技術を農業者が直感的に活用できる情報活用の仕組みづくりを強化します。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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