研究情報

研究成果『普及技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「普及技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

作物・土壌肥料 令和元年(2019年)農業試験場作物部・環境部、野菜花き試験場畑作部

砂壌土地帯の転換畑での大豆作における開花前のかん水技術

大豆の開花前の干ばつに対して、かん水が有効であり、実施判断は、開花前の10日間の雨量及び大豆かん水情報システムが目安となる。

作物 令和元年(2019年)農業試験場作物部、農業技術課

幼穂形成した小麦「ハナマンテン」の凍害防止に越冬前の踏圧が有効である

幼穂形成し、適正茎数以上となった「ハナマンテン」を越冬前に踏圧処理することにより、凍害を軽減し、収量が確保される。

作物 令和元年(2019年)農業試験場作物部

千粒重の向上を目的とした「信交酒545号(山恵錦)」の栽培法

酒造好適米「信交酒545号(山恵錦)」の千粒重の向上、ならびに高品質生産を目的に、栽培技術を確立した。

作物・土壌肥料 平成30年(2018年)農業試験場作物部・環境部、農業技術課

雑草イネに対して石灰窒素を組み合わせた防除体系が有効である

雑草イネ発生圃場において、稲わらを除去し、冬期間は不耕起とし、水稲刈り取り後から春期耕起3週間以上前の間に50kg/10aの石灰窒素処理と従来の防除法を組み合わせた防除体系が有効である。

作物 平成30年(2018年)農業試験場作物部・企画経営部、農業技術課

省力低コスト化が可能な水稲「コシヒカリ」の高密度播種育苗栽培法

水稲「コシヒカリ」の高密度播種育苗は、1箱当たり250g(乾籾)播種し、育苗日数18~23日で葉数2.0~2.3を目標に育苗し、欠株に注意して、1株当たり4~5本を移植する。栽植密度50株/坪は60株/坪と生育、収量、品質が同等であり、稚苗に比べ使用苗箱数が削減でき、省力低コスト栽培が可能である。

作物・土壌肥料 平成30年(2018年)農業試験場環境部・企画経営部、農業技術課

水稲の流し込み施肥による穂肥施用方法

水田の水口に設置したメッシュコンテナ内に、肥料を入れたコンバイン籾用PP袋を置き、潅漑水で肥料を徐々に溶かして流し込むと、潅漑水量が少ない水系でも施肥むらが少ない穂肥施用ができ、また、大幅な省力、低コスト化が図られる。

野菜・花き・きのこ 平成30年(2018年)野菜花き試験場花き部

ストックアイアン系品種の秋切り作型の品質向上には定植後の高温処理が有効である

ストックアイアン系品種の秋切り作型において、定植後4週間のハウス全体高温処理または有孔農POフィルムのトンネル被覆による高温処理は、花芽分化を抑制し節数の増加により切り花長が長くなり、品質が向上する。

果樹 平成30年(2018年)果樹試験場育種部・栽培部

りんご「シナノリップ」は早生品種として有望である

「シナノリップ」は8月上中旬に収穫できる早生品種で、着色良好で外観が優れ、多汁で甘酸適和な良食味品種である。着果量を4~5頂芽に1果とし、専用カラーチャートの地色指数4~5を基準に収穫する。

病害虫 平成30年(2018年)果樹試・環境部

コナケシ顆粒水和剤を併用したリンゴうどんこ病の防除

リンゴうどんこ病防除にうどんこ病専用剤であるコナケシ顆粒水和剤の4,000倍液を散布する。リンゴうどんこ病の発生が多い園地で、リンゴうどんこ病に効力が低下したDMI剤を落花直後に散布する場合に、本剤も散布する。

病害虫 平成30年(2018年)果樹試・環境部

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病(毛じ障害)の防除体系とりんご園からの伝染

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病防除に、コロナフロアブルの500倍液を散布する。多発生園では、落花10日後頃のQoI剤の散布と併せて、本剤をその前後の防除(落花後及び5月中・下旬)に散布すると防除効果が向上する。また、うどんこ病発生りんご園に近いほど本病が多発する。

病害虫 平成30年(2018年)果樹試・環境部

ブドウ黒とう病の発芽前防除

ブドウ黒とう病の休眠期防除にデランフロアブルの200倍液又は石灰硫黄合剤の10倍液を発芽前に散布する。これら薬剤は、他の薬剤と比較してブドウ黒とう病の発生抑制期間が長く、安定した防除効果が期待できる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成30年(2018年)野花試・野菜部、農業技術課

アスパラガスの茎枯病発病軽減及び収量向上に週1回程度の夏芽収穫が有効である

夏秋期に萌芽する若茎(夏芽)の収穫による立茎数制限は茎枯病の発病軽減に有効であり、夏芽収穫により夏秋期の増収だけでなく、茎枯病多発に起因する春どりの減収が抑えられる。週1回程度夏芽を全て収穫する省力的な方法でも茎枯病の発病が軽減され、増収に有効である。

病害虫 平成29年(2017年)野花試・環境部

キャベツ、はくさいの黒斑細菌病に対する無機銅剤と微生物農薬マスタピース水和剤による効果的な体系防除

生育初期から結球始期までは無機銅剤を、結球始期以降はマスタピース水和剤を散布することで、キャベツ黒斑細菌病及びハクサイ黒斑細菌病を効果的に防除できる。

畜産 平成29年(2017年)畜試・養豚養鶏部

精液の配布を開始したランドレース(L)および大ヨークシャー(W)種は繁殖成績良好で、デュロック(D)種は筋肉内脂肪割合が高い

新たに精液の配布を開始したL及びW種は繁殖成績良好で、D種は筋肉内脂肪割合が高い。これらの精液を用いて交雑(LW)雌豚及び3元交雑肥育豚を生産することで、筋肉内脂肪割合の高い豚肉が効率よく生産できる。

畜産 平成29年(2017年)畜試・飼料環境部

飼料用とうもろこし「P1690」、「P2088」は多収で病害発生が少なく有望である

飼料用とうもろこし「P1690」は早生種、「P2088」は早生~中生種で、多収な系統である。「P1690」、「P2088」ともに主な病害の発生は奨励品種「タカネスター」と同程度に少ない。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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