研究情報

研究成果『試行技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試行技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

果樹 令和7年度果樹試験場栽培部、育種部

長野県における今世紀中頃の気温条件を再現したハウス内で栽培したりんご「秋映」及び「シナノホッペ」の特徴

長野県における今世紀中頃(2046~2065年)の気温条件を再現したハウス内で栽培したりんご「秋映」及び「シナノホッペ」(いずれもM.9台木樹)は、現状(2022~2024年)と比べ、発芽期から落花期までの生態は早まり、頂芽花芽率は同等、若木期の樹体生育は同等かやや旺盛だった。いずれの品種も幹断面積あたりの生産効率はやや劣った。果実着色は「秋映」では不良な果実がみられたが、「シナノホッペ」では同等だった。

作物・土壌肥料 令和7年度農業試験場環境部

アカスジカスミカメ優占地域における水稲の斑点米抑制に効果的な薬剤防除時期

アカスジカスミカメが優占する地域における茎葉散布剤による薬剤防除は、出穂期10日後を基本に、出穂期7日後から出穂期15日後の間に散布する。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 令和7年度野菜花き試験場環境部、松本農業農村支援センター

風食防止のためのハゼリソウの利用方法と後作レタスに対する減肥効果

標高750m以下のほ場では、ハゼリソウは10月上旬までに播種すると枯死株が土壌表面を被覆するため、風食防止効果があり、後作でレタスを栽培する際は窒素を削減できる

作物・土壌肥料 令和7年度農業試験場環境部・作物部

水田から発生する温室効果ガス(メタン)の削減には秋耕が有効である

水稲収穫後の稲わらをほ場内にすき込む場合、秋にすき込むことで、翌年春にすき込んだ場合と比較して水田から発生する温室効果ガス(メタン)を3割程度減少させることができる。また、中干し期間を通常より延長することにより減少率はさらに大きくなる。

野菜・花き・きのこ 令和7年度野菜花き試験場野菜部

夏秋どり施設果菜類栽培における低圧ミスト噴霧は、収量や品質向上に有効である

低圧ミストは、植物群落内の気温低下、加湿、植物体温度低下効果があり、高温期の萎れや葉焼けを軽減でき、トマト及びきゅうりでは収量や品質が向上する。

畜産 令和7年度畜産試験場養豚養鶏部

母豚の分娩管理にアニマルウェルフェア対応分娩房を利用することで、生産性と快適性が両立できる

授乳期の母豚をアニマルウェルフェア対応分娩房で飼養する場合、分娩後3日間は分娩ストールを使用し、分娩後4日以降は分娩ストールを使用せず飼養することで、母豚の生産性と快適性を両立させた飼養管理ができる。

畜産 令和7年度畜産試験場養豚養鶏部

繁殖豚の飼養管理にフリーアクセスストールを利用することで、生産性と快適性が両立できる

妊娠期の繁殖豚をフリーアクセスストールで飼養する場合、離乳後から約1か月はストール内で飼養し、妊娠鑑定後にストールを開放してフリーアクセス状態で飼養することで、繁殖豚の生産性と快適性を両立させた飼養管理ができる。

病害虫 令和6年度野菜花き試験場環境部

ネギ葉枯病(黄色斑紋症状)の効率的な防除法

ネギ葉枯病の重要防除時期は概ね収穫1か月前~収穫直前の期間である。この間に重点的に薬剤散布を行うことで、ネギ葉枯病による黄色斑紋症状を効率的に防除できる。

病害虫 令和6年度農業試験場環境部

クモヘリカメムシ発生地域における水稲の斑点米抑制に有効な防除対策

南信州地域で発生の多いクモヘリカメムシに対する水稲の防除対策として、エクシードフロアブル、キラップフロアブルまたはスタークル液剤10の2回散布が有効である。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 令和6年度野菜花き試験場環境部、諏訪、松本農業農村支援センター

マメ科緑肥ヘアリーベッチを利用したレタス、スイートコーン、ズッキーニの窒素減肥栽培技術

秋播きヘアリーベッチを翌春にすき込んだ後作レタスにおいて、標準的な窒素施肥量(10kg/10a)では窒素を3~5割、後作スイートコーンにおいて、標準的な窒素施肥量(20kg/10a)では窒素を5割、春まきヘアリーベッチを播種後70日ですき込んだ後作ズッキーニにおいて、標準的な窒素施肥量(20kg/10a)では窒素を3~5割減肥できる

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 令和6年度野菜花き試験場環境部、松本、上伊那農業農村支援センター

白ネギの夏秋どり作型における長期溶出タイプの緩効性肥料を用いた植え溝施肥による追肥労力削減技術

白ネギの夏秋どり作型において、長期溶出タイプの肥料を植え溝のみに全量基肥施用することで追肥主体の従来慣行栽培と同等の生育・収量が得られ、追肥労力を低減できる。

畜産 令和6年度畜産試験場養豚養鶏部

改良母鶏名古屋種の産卵性能と新しい「信州黄金シャモ」の発育・産肉性の向上

当場が保有する名古屋種と愛媛県から導入した名古屋種を交配した改良名古屋種は、慣行のものと比較して、産卵率及び受精率が高い。また、雄鶏シャモ833系統と改良名古屋種を交配した新しい「信州黄金シャモ」は、慣行の「信州黄金シャモ」と同様に発育し、産肉量は雌鶏で向上する。

畜産 令和6年度畜産試験場養豚養鶏部

母系にマンガリッツァ種を用いた2元交雑種は、純粋種よりも発育が早く、純粋種と同様に特色ある豚肉が生産できる

マンガリッツァ種を母系とし、バークシャー種、中ヨークシャー種、デュロック種を父系として作出した2元交雑種は、いずれも純粋種に比べて発育が早く、肉質においては脂肪のオレイン酸割合が高く、脂肪融点が低い特色ある豚肉となる。

畜産 令和6年度畜産試験場酪農肉用牛部、〔協力〕セイコーエプソン(株)

深度カメラとAIを用いた牛の体型測定システムの開発

乳用牛の腰部を背側から深度カメラで撮影し、その画像からAIが個体識別を行い、ボディコンディションスコア(BCS)、体重、体高等の体型情報を推定し、モバイル機器を通じて閲覧できるシステムを構築した。本システムは、1頭10秒で測定を完了し、人による測定よりも高い分解能を実現できる。

果樹・野菜・花き・きのこ 令和6年度野菜花き試験場菌茸部

ブナシメジ培地「YKB-D」はオルニチン含有量の向上に有効で、収量及び培地単価は従来培地と同等である

ブナシメジ培地「YKB-D」は、添加材に乾燥酵母粉末とキノコライムを使用することで、オガコ主体培地YKB-1と比較し、子実体中のオルニチン含有量が向上する。また、培地単価ときのこの収量は同等である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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