研究情報

研究成果『果樹』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成18年(2006年)果樹試・育種

あんず生食用早生品種「信州サワー」(アンズ長果1)の育成

6月下旬に成熟し、果実の大きさが70~80g程度でやや大きく外観に優れる生食向きの品種「信州サワー」(アンズ長果1)を育成した。本品種は「平和」より4日程度遅れて収穫できる早生種で、凍害や胴枯病などの枝幹障害に対して比較的強い。

技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部

おうとうの施設栽培優良園における各種仕立て法と樹体生育特性

県下のおうとう施設栽培においては、遅延開心形、斜立形、交互斜立形、主幹形、Y字形、平棚、パルメット等の仕立て法が導入されている。優良園の仕立て法と樹体生育について調査し、各種仕立て法における樹形構成モデルを作成した。

技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部、長野農改

もも「あかつき」、「なつっこ」の毛じ障害発生状況

もも「あかつき」、「なつっこ」果実で発生する毛じ障害は、外観上満開30~45日後頃に顕著に目立ち始めるが、その要因は満開14~21日後頃の外的な刺激によるものと推察される。発生は園地、園内での栽植位置、樹冠内の着果位置等により差が見られ、また、樹齢等によっても発生程度が異なる。

技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部・育種部

ぶどう「ナガノパープル」のジベレリン処理におけるフルメット液剤加用の問題点

ぶどう「ナガノパープル」のジベレリン処理において、フルメット液剤を1回目処理に加用すると着粒数が増加し、2回目処理に加用すると果粒肥大が促進される。しかし、2回目処理への加用により裂果発生が増加し、果粒の渋味も発生するため加用しない。

技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部・病虫土肥部

リンゴわい性台木苗木の掘り上げ前の摘葉が貯蔵養分と耐凍性ならびに定植後の生育におよぼす影響

わい性台木を用いたリンゴの苗木育成において、掘り上げ前の摘葉が早いと苗木の貯蔵養分(根部におけるデンプン含有率)が減少し、苗木の耐凍性が低下する。また、定植後の生育も劣る。

試行技術 平成18年(2006年)南信試・病虫土肥部

ナシ棚栽培におけるSS散布の適正送風量と走行感覚

ナシ棚において生育初期(休眠期~落花直後頃まで)はスピードスプレーヤの送風量を450m3/min以上に増やしても薬剤付着量は増加しない。ドリフトを軽減するために,送風量の切り替えが可能な機種では450m3/min程度に設定する。また,散布ムラをなくすためにスピードスプレーヤの走行間隔は7~8m以内とする。

技術情報 平成18年(2006年)果樹試・病虫土肥部

PCRを用いた遺伝子診断による根頭がんしゅ病菌のリンゴ樹からの検出法

りんご樹の根組織から市販のDNA抽出キットを用いてDNAを抽出し、これを用いてPCRを行うことで、樹内に存在する根頭がんしゅ病菌を検出することができる。本法は病原菌の分離を行わずに菌の存在が確認できるため、迅速な診断が可能である。

技術情報 平成18年(2006年)果樹試・病虫土肥部

樹園地における豚ぷんオガクズ堆肥の連用が土壌物理性・化学性に及ぼす影響

樹園地地表面への豚ぷんオガクズ堆肥連用は、化学性に対する影響が大きく、特に表層で可給態リン酸等養分の富化が進行する。また物理性にも影響が認められ、多量に施用した場合、土壌を膨軟にする効果がある。連用を前提とした適正施用量は2t/10a以下と考えられる。

技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部

M.9ナガノ台木を用いたカットツリーの育成における発芽不良.凍害発生と.断根処理による被害の軽減

M.9ナガノ台木を用いたカットツリーの育成において、育成2年目に、発芽不良や凍害による枯死の認められることがある。このような場合、育成2年目の2月下旬~3月上旬に列間を中耕する程度の断根処理を行うと、発芽不良や、断根処理後の低温による凍害の被害を軽減できる。

試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)果樹試

試験管内での二倍体ブドウのコルヒチン処理による四倍体の作出

試験管内で培養している欧州系二倍体ブドウの茎頂を0.1~0.4%程度の濃度のコルヒチンを含む寒天培地あるいは水溶液で48時間処理することにより、四倍体を得ることが可能である。

試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)果樹試

殺虫剤に対するスモモヒメシンクイの感受性

殺虫剤17剤に対するスモモヒメシンクイの薬剤感受性を室内処理室内接種試験および野外散布室内接種試験で検定した結果、サイアノックス水和剤およびアーデント水和剤は殺虫率が高く、残効期間が長かった。

試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)果樹試

リンゴ園から採集したナミハダニの殺ダニ剤感受性

リンゴ園から採集したナミハダニでは、カネマイトフロアブル1,000倍、コテツフロアブル2,000倍に対する感受性低下が進行している可能性が高い。また、コロマイト乳剤1,000倍、オマイト水和剤750倍は雌成虫で、マイトコ-ネフロアブル1,0000倍は卵からふ化幼虫での感受性がやや低下していることが確認された。

試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)南信試 下伊那普及センター

「幸水」での殺菌剤削減下における主要病害の発生

「幸水」で殺菌剤の削減を行う場合、黒星病の発生に注意する必要がある。初期感染が早く多発する場合に、慣行防除と比較して被害が増加する。前年、黒星病が発生した園や常発園では殺菌剤の削減はできない。

試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)南信試

日本なし栽培におけるSS散布の散布時期と薬剤付着量

開花期前後の葉が繁茂していない時期は、徒長枝が伸び、葉が繁茂する6月と比較すると薬剤付着量が少ない。開花前後などの初期防除ではSSの走行間隔・順路に注意するほか、授粉樹や圃場の周囲など薬剤のかかりにくい場所は手散布する必要がある。

試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)南信試

日本なしに発生する萎縮症状の原因と対策

「幸水」に発生する萎縮症状の原因はヒポキシロン幹腐病と萎縮病が多い。いずれも木材腐朽菌による枝幹部の腐朽が原因である。治療は困難なため改植が望ましい。「南水」に発生する萎縮症状には病原菌が関与する可能性は低い。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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