研究成果『畜産』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)営技セ
はくさいの時期別養分吸収量はくさいは葉菜類の中では養分吸収量が多く、施肥量も多いが、産地では結球部の肥大をはかるため多肥となる傾向がある。窒素施用量の違いによるはくさいの時期別養分吸収量について調査し、適正な肥培管理を行なうための一助とする。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)南信試
露地ピーマンの育苗ポット全量基肥栽培における減肥と収量性環境保全型農業推進の中で化学肥料の施肥量削減は大きな柱である。肥効調節型肥料の使用や局所施肥により肥料の利用率を高めることで、減肥が達成できると考えられるが、果菜類では検討されていなかった。露地栽培比率が高く施肥量が多いピーマンについて、肥効調節型肥料を用いたポット施肥による減肥方法を検討した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
牛ふん堆肥水抽出液の近赤外透過反射スペクトルによる生育阻害性の推定牛ふん堆肥の作物に対する直接的な生育阻害性は、堆肥中のアンモニア態窒素濃度、フェノールカルボン酸濃度、pHおよびECと関連が深いことを前報の得られた技術で明らかにした。そこで、これらの物質の濃度や抽出液の性状がその近赤外透過反射スペクトルと関連性があるものと仮定して、牛ふん堆肥水抽出液の近赤外透過反射スペクトルの解析から、コマツナに対する生育阻害性を迅速に推定する方法が可能かどうかを検討した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
牛ふん堆肥水抽出液の化学性とコマツナに対する生育阻害性との関係未熟な家畜ふん堆肥が作物の生育を阻害する要因は、揮発性脂肪酸、フェノールカルボン酸、アンモニア態窒素等の生育阻害性物質が直接に作物に作用する場合と易分解性有機物が土壌中で急激に分解することによって起こる窒素飢餓のように間接的に作物に作用する場合との2つに大きく分けることができる。ここでは、未熟な牛ふん堆肥の直接的な生育阻害性を簡易に判定する技術を開発する目的で、堆肥水抽出液の化学性とコマツナに対する生育阻害性との関係について検討した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
準高冷地における長大型飼料作物の養分吸収特性家畜ふん堆肥を有効に利用し、かつ化学肥料の施用量を低減し、環境に配慮した長大型飼料作物栽培システムを構築するための基礎的な知見を得ることを目的に、準高冷地における慣行栽培体系下の養分吸収特性を調査した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
bmr遺伝子を導入した高消化牲ソルガム「葉月」は、年2回の収穫とロールベール・ラッピング体系によるサイレージ調製が可能である。ソルガムの2回刈りとロールベール・ラッピング体系による収穫・調整を目的として、茎葉部の柔軟な高消化性ソルガム「葉月」の利用を検討する。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
「天高」と「風立」を”10:90”の割合で混播栽培すれば、「風立」並の耐倒伏性を推持したまま乾物収量の増加が期待できる。ソルガムの単位面積収量の増加と耐倒伏性の向上の両立を図るため、乾物生産性に優れる「天高」と耐倒伏性に優れる「風立」の混播栽培による安定多収栽培法を開発する。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
日本鶏交雑ブロイラーの脂肪蓄積量は、250kcal/kg程度のME水準の差には影響されず、交配様式及び性に強く影響される。日本鶏交雑ブロイラーは地鶏ブームを背景に根強い需要があるが、一般ブロイラー同様脂肪蓄積量が高まる傾向があり、高品質肉用鶏のイメージを損ないかねない。そこで、シャモ×白色プリマスロック及びシャモ×(劣性白×ロードアイランドレッド)を用いて脂肪蓄積量への交配様式、飼料ME水準、性等の影響を検討した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
採卵鶏における18週齢時からの間欠照明法の適用は、産卵牲を損なわず、電力費及び飼料費節減効果が高い。ウインドレス鶏舎における低コスト飼養管理法の一貫として間欠照明法が実用化段階にある。間欠照明法は電力費の節減効果以外にも最近では、生存率及び飼料要求率の改善等が報告されている。そこでウインドレス鶏舎における低コスト飼養管理法を確立することを目的として間欠照明法と飼料の粗蛋白水準を組み合わせ比較検討を行った。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
自然拡散式ガス測定管(ドジチューブ)を利用することにより家畜ふん尿の臭気を簡易に測定できる。畜産業に関する公害苦情では、悪臭に関するものが大変多い。悪臭の低減には、臭気発生量の把握が必要である。しかし、農家自身、自分の農場からどの程度の臭気が発生しているか、随時確認することは難しい。また、現在の臭気測定で最も一般的な方法として、北川式ガス検知器による測定がある。この方法は、検知吸引器の価格が高く、濃度が低い臭気の測定に多大な時間を要することがあるなどの問題点もある。専用器具を必要としない簡易臭気測定法として、自然拡散式ガス測定管(商品名:ドジチューブ、(株)ガステック製)がある。これは、米国で公定法として認められている方法で、ガスの自然拡散を利用して、長時間の平均気体濃度を測定するものである。そこで、ドジチューブによる簡易臭気測定法について検討した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
豚の周排卵期における深部膣内電気抵抗性の変化と血中性ホルモン濃度の動態豚の人工授精技術の改善に伴い、その利用率が高まっているが、発情および授精適期の判定には経験(技術)と労力が要求される。豚の授精適期を、試情に頼ることなく簡易かつ的確に把握できることは、種豚管理および人工授精実施上、その省力化にとって極めて有益であると考えられる。また、豚の子宮頚管および腟粘液の分泌量とその性状は、発情周期において変化することが知られている。そこで、熟練者でなくとも豚の授精適期を簡易に判定する技術確立を目的に、深部腟内電気抵抗値(VER値)の測定による方法を検討した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
黒毛和種子牛の人工哺乳(5週齢離乳、6週齢離乳)により自然哺乳と同等の発育成績が得られた。乳牛では子牛の早期離乳法が確立しているが、黒毛和種では確立されていない。一方、近年受精卵移植技術の進展により、黒毛和種のET産子が増加し、黒毛和種においても早期離乳技術が強く求められるようになってきた。そこで黒毛和種産子の早期離乳哺育育成技術を開発するため、発育及び疾病等に及ぼす影響を検討した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
搾乳ロボットのフリータイム搾乳実験において泌乳牛が自発的に搾乳ストールに入る回数は1日平均5.6回であった。酪農の飼養管理作業の中で搾乳作業は重労働でしかも拘束性の高い労働である。搾乳作業の省力化の究極は搾乳ロボット利用による無人搾乳である。一方、搾乳ロボットを活用するためには牛が自発的に搾乳ストールへ入室することが前提となる。そこで、試作搾乳ロボット(MAT7株式会社MAT製)を使って、乳牛を24時間フリ-の状態において、搾乳ストールへの入室状況を検討した。 |
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試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
乳牛におけるオーチャード主体牧草サイレージ・チモシー乾草・アルファルファ乾草及びイネワラの第一胃内分解特性近年、乳牛の飼料設計は詳細に検討されている。例えば蛋白ではSIP(溶解性蛋白),DIP(第1胃分解性蛋白),UIP(第1胃非分解性蛋白)に分けてそれぞれの適正な量を検討したり、炭水化物ではNFC(非繊維性炭水化物)やNSC(非構造性炭水化物)を用いた検討がされている。さらに、個々の成分の消化速度をパラメータとして取り入れる飼料設計ソフトウエアも出始めている。しかし、これら飼料特性データは測定例が少なく実際に飼料設計に取り入れたくともできないのが実状である。そこで、今回は飼料設計の参考となるよう粗飼料4種類について第1胃分解性や消化速度,消化管の通過速度などの飼料特性を調べる。 |
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普及技術 平成10年(1998年)畜産試験場
被覆尿素肥料40日タイプを用いた高冷地トウモロコシ.ソルガムの同量基肥施肥法高冷地のトウモロコシおよびソルガムに対する被覆尿素肥料40日タイプを用いた全量基肥窒素施肥法は、施肥窒素利用率が高く、省力で安定・多収である。 |










