研究情報

研究成果『土壌肥料』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 令和4年(2022年度)農業試験場環境部

水稲の全量基肥施肥における施肥時期が肥料効果に及ぼす影響

「コシヒカリ」の全量基肥施肥において施肥時期を早めすぎると、速効性窒素肥料の流亡等によるとみられるロスと肥効調節型肥料の早期の窒素溶出により、期待する肥料効果が得られないほか、環境への悪影響も懸念される。

技術情報 令和4年(2022年度)野菜花き試験場花き部・環境部

アルストロメリア葉先の褐変症状及び白斑症状の発生原因

アルストロメリアは低日射・高湿度条件に遭遇した後の晴天日は葉先の萎凋が発生しやすく、後に褐変症状となる。葉先の白斑症状は石灰欠乏により発生する。

試行技術 令和4年(2022年度)畜産試験場(温暖化対策領域)飼料環境部

堆肥化処理のため乳牛ふん尿にもみ殻を加え水分65%に調整すると、水分73%に調整した場合と比較して、温室効果ガスの発生量をCO2換算で3~4割減少できる

乳牛ふん尿ともみ殻を容積比1:3で混合し水分65%、容積重0.322kg/Lに調整すると、乳牛ふん尿ともみ殻を容積比2:3で混合し水分73%、容積重0.447kg/Lに調整した場合と比較して、堆肥化処理時の温室効果ガスの発生量をCO2換算で3~4割減少できる。

技術情報 令和4年(2022年度)野菜花き試験場環境部、農業試験場環境部

バーク混合牛ふん堆肥施用や緑肥作物のすき込みにより黒ボク土レタス畑土壌の全炭素含量と可給態窒素量を維持できる。

バーク混合牛ふん堆肥を毎年2t/10a以上連用又は出穂期直前のソルガム(草丈180㎝程度)をすき込むことで、土壌の全炭素含量は維持又は増加し、温暖化の緩和に有効な炭素貯留効果が認められる。同時に土壌中の可給態窒素も維持される

技術情報 令和4年(2022年度)畜産試験場(持続的畜産領域)飼料環境部

堆肥を年間5t/10a施用する場合、ドライブハローを利用した簡易耕による青刈りとうもろこしの栽培は3年連用を限度とする

堆肥を年間5t/10a施用する場合、ドライブハローを利用した簡易耕による青刈りとうもろこし栽培は、ほ場を耕うんした慣行栽培と同等の収量が得られるが、土壌の塩基蓄積が高まるため3年連用を限度とする。

試行技術 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部、佐久農業農村支援センター、松本農業農村支援センター

土壌の可給態窒素を考慮したレタスの窒素適正施肥技術

簡易法(80℃16時間水抽出法)により測定した可給態窒素量を「可給態窒素施肥算出シート(Ver5.1)」に入力して得られた推奨窒素施肥量は本県レタスの窒素適正施肥量として利用できる

普及技術 令和3年(2021年度)果樹試験場環境部

りんご「紅玉」のカルシウム欠乏に起因する果実斑点性障害軽減にカルシウム含有葉面散布肥料「葉活酢」の葉面散布が有効である

りんご「紅玉」にカルシウム含有葉面散布肥料「葉活酢」の300倍希釈液を、落花期2~3週間後の5月下旬頃から3~4週間おきに5回散布すると、カルシウム欠乏に起因する果実斑点性障害を軽減できる。

普及技術 令和3年(2021年度)野菜花き試験場野菜部・育種部・環境部

四季成り性いちご「サマーリリカル」の品種特性と夏秋どり栽培の要点

「サマーリリカル」は本県の標高600m以上における夏秋どり栽培に適し、管理は栽培指針として作成した'四季成り性いちご「サマーリリカル」の品種特性と栽培要点'に基づいて行う。

「概要」はこちら

「品種特性と栽培要点」はこちら

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部、諏訪農業農村支援センター、上伊那農業農村支援センター

平高うねマルチ栽培がブロッコリー根こぶ病の発病に及ぼす影響

ブロッコリー根こぶ病に対し、うね面を25㎝程度高くしてマルチフィルムで被覆する「平高うねマルチ栽培」を行うと、根こぶ病の発病が軽減される。

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部

夏秋どり用の四季成り性いちご品種「サマーリリカル」の吸肥特性に基づいた給液一定管理における適正EC

夏秋どりいちご「サマーリリカル」はタンクミックスF&B処方養液を用いた給液EC一定管理においては、EC0.6dS/m程度の管理が適当である。EC0.4dS/mでは不足傾向、EC0.8dS/mでは過剰である。

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部、佐久農業農村支援センター、上田農業農村支援センター

水田転換したほ場の特徴とブロッコリーを作付けする場合の排水性改善対策の手順

県内の排水性不良な水田転換畑の下層土の状態は、概ね4タイプに類型化され、ブロッコリーを栽培する際の排水性改善対策はそれぞれのタイプにより異なるため、事前の確認と対策フロー図によって進める。

技術情報 令和3年(2021年度)南信農業試験場栽培部

日本なし「南水」の樹体ジョイント仕立て用苗木の本ぽ定植育成におけるリニア型270日タイプの被覆尿素の定植時一括施肥の効果

日本なし「南水」の樹体ジョイント仕立て栽培用苗木の本ぽ定植育成において、定植当年から翌年の夏季ジョイント時まで定期的に行う施肥の窒素合計量を、リニア型270日タイプの被覆尿素で定植時に一括施肥、混和することにより、定植後の苗木養成中の施肥を省くことができ、翌年7~8月に樹間1.5mでジョイント可能な330cm以上の長さの苗木が得られる。

技術情報 令和3年(2021年度)農業試験場環境部・作物部

ドローンリモートセンシングによって測定された「コシヒカリ」及び「風さやか」のNDVI値と水稲の生育との関係

ヤンマーアグリジャパン株式会社の提供するドローンリモートセンシングによって測定された「コシヒカリ」及び「風さやか」のNDVI値は水稲の生育指標(草丈×茎数×SPAD値)、窒素吸収量と高い正の相関を示すが、SPAD値との相関は低い。

技術情報 令和3年(2021年度)果樹試験場栽培部 

長野県における今世紀中頃の気温条件を再現したハウス内で栽培したりんご「ふじ」の特徴

長野県における今世紀中頃(2046~2065年)の気温条件を再現したハウス内で栽培したりんご「ふじ」(M.9台木樹)は、発芽期から落花期までの生態は早まり、若木期の樹体生育は旺盛となった。収量は同等か多く、果実品質については、果実は大きく、果皮の着色、糖度、果肉硬度及びみつ入りは低下する傾向であった。

技術情報 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部

全層心土破砕機「カットブレーカー」によるほ場の有効土層の拡大と排水性改善効果

耕盤のあるほ場に対し、「カットブレーカーmini」を用いた全層心土破砕により、有効土層の拡大と土壌の膨軟化によってほ場の排水性が向上する。また、排水不良が収量低下要因となるほ場においては、ハクサイ・ブロッコリーの収量が高まる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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