研究情報

研究成果『土壌肥料』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。

普及技術 平成25年(2013年)農業技術課、農試・環境部

80℃16時間水抽出とCOD簡易測定キットによる畑土壌可給態窒素の簡易判定は長野県においても活用できる

「80℃16時間水抽出とCOD簡易測定キットによる畑土壌可給態窒素の簡易判定」手法は、 長野県内の畑土壌においても活用できる。抽出時の試料の液温を78~80℃の範囲に16時間維持するため、80℃の水を注入してから17時間保温する。

試行技術 平成24年(2012年)野花試・環境部・野菜部

肥効調節型肥料の全量一回施肥によりアスパラガス長期どり栽培で窒素を20%減肥できる

アスパラガス長期どり栽培において、肥効調節型肥料を組み合わせた全量一回施肥は省力的で、窒素成分で20%減肥しても速効性肥料の分施と同等以上の収量が得られる。

普及技術 平成24年(2012年)果樹試・環境部

センチピードグラスは樹園地草生栽培に適した草種である

センチピードグラスは、ち密な草生を形成するため、雑草の侵入量が少なく、更新の頻度が低い。省力的で樹園地牧草草生栽培に適した草種である。

普及技術 平成24年(2012年)野花試・野菜部・佐久支場

全面マルチ用うね内部分施肥機は葉菜類(はくさい、キャベツ、レタス)の減肥栽培に利用できる

うね内の定植部周辺に肥料を土壌と混和して帯状の施肥部分を形成する全面マルチ用うね内部分施肥機を使うと、葉菜類の春まき作型において減肥効果が高い。はくさい、キャベツレタスでは基肥のおおよそ30%の減肥で全面全層施用と同等の調整重が得られる。ただしレタスの夏まき作型では濃度障害の恐れがあるので、おおよそ40%の減肥とする。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・環境部・佐久支場、農業技術課

全面マルチほ場における植生帯による土壌流出防止効果

全面マルチほ場の傾斜下に奥行き50cm以上の植生帯を設置することにより、降雨により発生した表流水によるマルチ押さえ用土壌の流出を0.2~5%程度に抑えることができる。

技術情報 平成24年(2012年)果樹試・環境部

りんご新わい化栽培における点滴かん水が根および地上部の生育に及ぼす影響

りんご樹に対して点滴かん水を行うと、かん水滴下位置付近の根量が増加する。根量と地上部生育の間には正の相関が認められる。

技術情報 平成24年(2012年)農試・環境部

同じ土壌群内におけるCECのばらつき

県下 248 地点におけるCEC(陽イオン交換容量)値は、同じ土壌群内でも大きく異なる。 同じ土壌群でかつ同じ地域内であれば、近い値を示す場合があるが、正確な土壌診断のためには、実際にCEC分析を実施することが望ましい。

技術情報 平成24年(2012年)農試・環境部

土壌窒素無機化量の推定に基づく水稲窒素吸収傾向の把握と応用

反応速度論的手法を用いて土壌窒素無機化量を推定することにより水稲の窒素吸収の傾向が把握可能である。また、近年の温暖化条件では無機化量、発現時期によっては倒伏 等がかなり発生し、無機化量の過度な増加は作柄にマイナスとなる場合がある。

普及技術 平成23年(2011年)農試・環境部

きのこ廃培地(オガクズ)堆肥の含有成分を考慮した水稲施肥

オガクズを原料にしたきのこ廃培地堆肥を水田に春施用した場合の含有窒素の肥効率 は 20~30%に評価できるほか、含有リン酸についても 60~70%に評価可能であり、500~ 1,000kg/10a 施用ではリン酸肥料は無施用で栽培可能である。

普及技術 平成23年(2011年)野花試・佐久支場

ブロッコリーの養分吸収特性に基づく肥培管理法

ブロッコリーの窒素吸収は出蕾期前後にピークがあり、収穫期にかけて低下するため、 窒素の肥効は出蕾期までに高める。窒素施用量が過剰の場合、ホローステムの発生が増加するため、過剰な窒素施用は行わない。緩効性肥料と速効性肥料で収量・品質に差がないことから、経費面で速効性肥料が有利である。

普及技術 平成23年(2011年)農試環境部、農業技術課

大麦における肥効調節型肥料を用いた全量基肥施肥法

速効性窒素肥料とシグモイド型 30 日タイプの被覆尿素をN1:1で配合した肥料を用いた大麦の全量基肥施肥は省力的で春作業の集中回避に有効な施肥法である。

技術情報 平成23年(2011年)農試作物部・環境部

パン用小麦「ゆめかおり」は止葉展開期以降開花期までの追肥で蛋白質含有量が向上する

パン用小麦品種「ゆめかおり」は2回目の追肥として止葉展開期以降開花期までに 10a当たり窒素成分で5kg追肥を行うと無追肥に比較して蛋白質含有率が2~4%程度向上する。

技術情報 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

ソルガムの適切なNO3-N含量およびK/(Ca+Mg)当量比のための堆肥施用量

ソルガムのNO3-N含有率およびK/(Ca+Mg)当量比は、堆肥施用量の増加に伴い上昇するが、その程度は品種により異なる。年間堆肥施用量を5t/10a程度にすることで、いずれの品種もNO3-N含有率およびK/(Ca+Mg)当量比を基準値内にとどめることができる。

技術情報 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

クリーニングクロップ効果が高いソルガム・ライムギの組み合わせによる養分回収と堆肥化利用

スーダン型ソルガムまたはスーダングラス極晩生品種を2回収穫後、ライムギを栽培する1年2作体系は、富栄養土壌では年間 10a当たりN:70kg、P:4kg(P2O5:9kg)、K: 120kg(K2O:145kg)程度の養分を回収できる。また、栽培後のソルガムは、細断して堆積することで堆肥化できる。

試行技術 平成22年(2010年)野花試・環境部

0.5M塩酸抽出法により家畜ふん堆肥の短期的な窒素肥効を評価できる

0.5M 塩酸により堆肥から抽出された無機態窒素を測定することにより、家畜ふん堆肥に含まれる速効性窒素の肥効を評価し、施肥設計に反映することができる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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