研究情報

研究成果『その他』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「その他」の研究内容とその成果をご紹介します。

普及技術 平成11年(1999年)農業総合試験場

農地管理システムは.地理情報システムを利用して圃場図の作成やその色分けを表示ができ.農地情報の管理が行える

本システムは、地理情報システムを利用して圃場図を作成し、その圃場図に貸付希望圃場や作業受委託圃場等を色分け表示することができ、農地情報の管理及び農地貸借・作業受委託の斡旋・調整等に利用できる。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試

キャベツ葉片からの効率的な植物体再生方法

アグロバクテリウム法による遺伝子導入を効率的に行うためには葉片等の組織からの効率的な再分化系の確立が必要である。また、再分化系が確立できれば、イオンビームやγ線照射等による突然変異誘発にも利用できる。ここではキャベツについて葉片からの効率的な再分化系を確立する。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試

組織培養によるリンドウ中間母本K207系統の維持・増殖

農事試験場原村試験地で保存中のリンドウ中間母本K207の元株が播種・定植後7年を経過したため、草勢劣化が著しく、今後中間母本としての活用に支障があることから、組織培養技術により本系統の若返りと増殖を目指した。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試

イネキチナーゼ遺伝子導入トルコギキョウの耐病性

キチナーゼは病原菌の壁物質キチンを分解するため、キチナーゼ遺伝子が効率よく発現する植物は病気に強い。本県では耐病性遺伝子のひとつであるイネのキチナーゼ遺伝子をアグロバクテリウム法によりトルコギキョウへ導入した。キチナーゼ遺伝子の付加により耐病性がどの程度付与されるかについて検討した。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試

アグロバクテリウム法によるトルコギキョウへの遺伝子導入法

本県はトルコギキョウの新品種を従来育種法により多数育成してきたが、生産者からは付加価値のより高い品種の育成が切望され、現状のトルコギキョウ育種集団には存在しない形質の導入技術を開発する必要があった。一方、DNA操作技術の進展に伴い農作物への外来遺伝子導入技術が発達し、また、数種の農業有用遺伝子の単離も行われ、いくつかの画期的農作物がすでに商品化されている。そこで、アグロバクテリウム法によるトルコギキョウへの遺伝子導入技術の確立を試みた。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)南信試

コウリュウ(蒿柳)の増殖・栽培法と天蚕飼育

天蚕飼料樹としてのコウリュウの利点は、挿し木による発根性や生長性が優れており、クヌギと比べ短期間の促成飼育林の造成が可能で多回育に対応した収穫体系が容易にできるということと、クヌギと比べ春の発芽が早いことから天蚕の早期掃立てによる天蚕繭の安定生産が見込まれることなどがあげられる。そこでコウリュウの挿し木による増殖・栽培法と天蚕への適用手法を確立し、優良天蚕繭の安定生産に資する。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)南信試

天蚕微粒子病防除のための消毒薬剤

天蚕の主要病害の一つである微粒子病防除のためには、採卵にあたっての母蛾検査と感染源の除去を行う必要がある。微粒子病蚕の蚕糞や病死蚕中には微胞子虫胞子が多量に含まれ、飼育場が汚染されることで新たな感染源となる。そこで、天蚕から分離された微粒子病原虫(微胞子虫)胞子について、家蚕で一般的に用いられている消毒薬剤に対する感受性を調査し、本病防除のための消毒手法を確立する。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)南信試

細繊度黄繭蚕品種「C6×C125」の性状

繭・生糸の差別化、高付加価値化による国際競争力の向上及び消費者ニーズの多様化に対応した絹製品開発のため、繭糸に特徴がある蚕品種の選定、育成に対する強い要望がある。その中で、繭糸繊度が2.0d以下の細繊度で、繭糸に特徴を持った蚕品種の開発を目標に、細繊度黄繭系統「C125」と細繊度系統「C6」との中中一代交雑種「C6×C125」についてその性状を検討した。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)南信試

極細繊度黄繭蚕品種「C5×C125」の性状

繭・生糸の差別化、高付加価値化による国際競争力の向上及び消費者ニーズの多様化に対応した絹製品開発のため、繭糸に特徴がある蚕品種の選定、育成に対する強い要望がある。その中で、繭糸繊度が2.0d以下の細繊度で、繭糸に特徴を持った蚕品種の開発を目標に、細繊度黄繭系統「C125」と細繊度系統「C5」との中中一代交雑種「C5×C125」についてその性状を検討した。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試

野菜用新型セルトレイの全自動移植機への適応性

新型の全自動移植機用セルトレイが開発されたので育苗特性、全自動移植機への適応性などを調査して、露地野菜生産の安定化、コスト低減につなげる。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試

乗用管理機利用によるキャベツ栽培の機械化作業体系モデル

長野県の野菜生産は露地栽培の結球性野菜が生産額の半分を占めており、最重要品目である。一方、生産基盤は生産者の高齢化等により脆弱となっており、安定生産と市場シェアの確保には省力化や低コスト生産が求められている。そこで、キャベツの低コストで効率的な機械一貫利用システムを組み立て、生産力の増強を図る。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試 野菜花き試

小型トラクタに施肥機(ジョーニシ式サンソワーRS100G)、土壌消毒機(佐野式P2-F1-MDV)、平畦マルチャー(佐野式DV15RM)をセッ卜して作業すれば、平畦マルチの畦内大量施肥・土壌消毒が一行程でできる。

大量な施肥量を必要とするセルリー栽培などの施肥量削減栽培技術に対応する畦内施肥および連作障害に対する土壌消毒作業を省力的に行うため、各種作業機の組合わせによる一行程作業機の性能を検討し普及の資とする。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試

小型トラクタと既存の全面マルチャーに施肥機(ジョーニシ式サンソワーRS100G)、土壌消毒機(八雲式YSP-8023)をセットして作業すれば全面マルチ栽培の畦内施肥(条施肥、局所施肥)と土壌消毒が一行程でできる。

葉菜類の全面マルチ栽培において、既に普及に移された2作1回施肥法、施肥量削減のための畦内施肥法、畦内土壌消毒法などの技術に対応する作業機を開発し、既存技術の普及拡大と省力化を図る。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試

大型産業用無人ヘリコプター(ヤマハR-MAX)は水稲栽培における種子・除草剤・農薬散布に加え、追肥散布作業も可能である。

水稲栽培における産業用無人ヘリコプターは、①排水溝切り、②カルパーコーティング種子散布、③除草剤(粒剤・フロアブル剤)散布、④液剤少量散布などに使用されている。今までの産業用無人ヘリコプター(以後RCヘリと略)は資材積載能力が12㎏程度であったが、新機種の大型RCヘリでは24㎏と約2倍に増強された。搭載能力が小さな場合は肥料など多量散布が必要な資材は散布対象外としていたが、大型RCヘリでは肥料散布も可能である。RCヘリの作業用途を拡大することにより高度利用を促進し、運用コストの低減を図る。

試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)農総試 果樹試

りんごのショートサイクル栽培技術導入による大苗移植は、育成期間の短縮及び育成価の低減ができる。

本県で普及率の高いマルバカイドウとわい性台木を用いたふじは樹勢が強く4m以上の樹高となっている。そのため、省力化の達成が不十分な状態である。加えて、過繁茂により受光率が悪化し、品質・収量の低下を招いている。このような問題があるにもかかわらず、園地を改植するとその後2~3年間は結実がなく、収益が上がらないため、園地更新をためらう農家が多い。わい性樹の経済寿命について定説はないが、近年収量と品質のバランスのとれたリンゴの生産が可能な樹齢はおよそ15年生までと考えられている。そこで、15年程度を1サイクルとする「ショートサイクル栽培」について、園地の育成価と早期性の部分について検討し、園地更新及び更新方法についての参考資料とする。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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