研究情報

研究成果『普及技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「普及技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

果樹・病害虫 平成28年度(2016年度)果樹試験場環境部

クルミ黒斑細菌病、炭疽病の有効防除薬剤と散布時期

クルミ黒斑細菌病、炭疽病防除にICボルドー66Dの50倍液を散布する。黒斑細菌病対象の薬剤散布時期は4月下旬頃~7月上旬頃、炭疽病対象の薬剤散布時期は6~7月頃とする。

作物・野菜・花き・きのこ・病害虫 平成28年度(2016年度)農業試験場環境部

未成熟とうもろこしのアブラムシ類防除にコルト顆粒水和剤が有効である

未成熟とうもろこしのアブラムシ類防除に、コルト顆粒水和剤の 4,000 倍液を散布する。

作物 平成28年度(2016年度)農業試験場作物部、農業技術課

リベレーターGはネズミムギに対する密度抑制効果があり、リベレーターGおよびリベレーターフロアブルは麦類栽培での一年生雑草防除に有効である

リベレーターGは、ネズミムギの発生密度を低下させる防除効果がある。一般的な一年生雑草に対して、リベレーターGを10a当たり4~5kg、リベレーターフロアブルを80mL/10a処理することにより高い雑草防除効果が得られる。

作物 平成28年度(2016年度)農業試験場作物部、農業技術課

移植水稲用中期除草剤レブラス1キロ粒剤、ワイドショット1キロ粒剤は水田雑草防除に有効である

移植水稲に初期剤との体系で、レブラス1キロ粒剤を移植後14日~ノビエ4葉期に1kg/10a、ワイドショット1キロ粒剤を移植後15日~ノビエ4葉期に1kg/10a処理することで、ノビエ等の一年生雑草、ホタルイ等多年生雑草、オモダカ、クログワイ等難防除雑草に効果的な水田雑草防除が可能である。

作物 平成28年度(2016年度)農業試験場作物部、農業技術課

移植水稲用初中期除草剤ガンガン豆つぶ250、ヨシキタフロアブル、ゼータタイガー1キロ粒剤、アッパレZジャンボ、バッチリLX1キロ粒剤、アピログロウMXジャンボ、アールタイプ1キロ粒剤は水田雑草防除に有効である

移植水稲用初中期除草剤7剤は、ノビエなどの一年生雑草及び多年生雑草に幅広く有効な成分を含み、効果的に水田雑草防除が可能である。

果樹・病害虫 平成28年(2016年)果樹試験場環境部

ブドウべと病防除にエトフィンフロアブル、ゾーベック エニケード、チウラムフロアブル(チオノック、トレノックス)が有効 である

ブドウべと病防除にエトフィンフロアブルとチウラムフロアブルは 1,000 倍液を、ゾーベックエニケードは 5,000 倍液を散布する。エトフィンフロアブルは落花 20 日後頃の散布で、ゾーベックエニケードは落花 10 日後頃の散布で、実用上問題となる果粉溶脱が発生する場合がある。エトフィンフロアブルとゾーベックエニケードは、防除基準に既採用の薬剤とは作用機構が異なり、チウラムフロアブルは耐性菌が発達しにくい薬剤である。

果樹・病害虫 平成28年(2016年)南信試・栽培部

フジコナカイガラムシのフェロモントラップと有効積算温度を利用して、かきのフジコナカイガラムシ幼虫の防除時期を把握できる

フェロモントラップのフジコナカイガラムシ越冬世代雄成虫捕獲消長と有効積算温度から、かきにおけるフジコナカイガラムシの第1世代幼虫の防除時期を推定できる。

果樹・病害虫 平成28年(2016年)南信試・栽培部

カキ炭疽病に対するカキ円星落葉病防除主要薬剤の効果

カキ炭疽病防除にオーソサイド水和剤の1,000倍液、ジマンダイセン水和剤の600倍液またはブローダ水和剤の500倍液を散布する。オーソサイド水和剤は伝染源量が多い、降雨が続くなどの悪条件下では効果が劣る。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成28年(2016年)野花試・環境部

越冬ライムギの鋤込みによる初夏どりレタスの窒素減肥栽培

越冬ライムギを草丈30cm前後で鋤込むことにより、初夏どりレタスの窒素施用量を30~50%程度削減することが可能である。

畜産 平成28年(2016年)畜試・飼料環境部

イタリアンライグラス「優春」は採草用品種として有望である

イタリアンライグラス「優春」は早生種の中でも出穂始期が早く、耐倒伏性、収量性に優れる。

畜産 平成28年(2016年)畜試・酪農肉用牛部

破砕モミで穀類の50%、自給粗飼料で乾草の全量を代替した発酵TMRは、泌乳前期の飼料として利用できる。

穀類の50%を破砕したモミで代替し、自給粗飼料であるイタリアンライグラスとエンバク、アルファルファを用いた、粗飼料自給率100%の発酵TMRは、泌乳前期の飼料として利用可能である。

野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・佐久支場、野菜部

寒冷地における寒玉系キャベツの6月収穫技術

寒冷地において全面マルチ栽培、深植定植、不織布のべたがけ被覆を組み合わせることにより寒玉系キャベツを6月に安定収穫できる。

野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・野菜部

トマト放射状裂果の軽減に幼果期のフルメット液剤散布が有効である

トマトの幼果期にフルメット液剤の5~20ppmを果実に1回散布することで、放射状裂果の発生が減少する。

野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・野菜部

不織布ポットを利用したトマト短期栽培における密植および栽培コスト削減技術

不織布ポットを利用した収穫段数5~8段程度のトマト短期栽培では、株間30~25cm(栽植密度:3,333~4,000株/10a)の密植とすることで慣行比16~49%程度の単収増加となる。密植に伴う栽培コスト増加に対しては、1ポット当たり培地量を5Lに半減し、128穴セル苗を直接定植することで抑制が可能である。

果樹 平成28年(2016年)果樹試・栽培部

りんごの2年生フェザー苗木育成において、発根が少ないまたは台木径が細いM.9台木は再養成した後苗木育成に利用できる

りんごの2年生フェザー苗木育成において、採取したM.9台木の中で台木長40㎝以上かつ発根が少ないM.9台木(発根指数1で台木径7㎜以上)および台木径が細いM.9台木(発根指数2以上で台木径5㎜以上9mm未満)は、切り返しせずに定植し、6月上旬に先端側の新梢を数本残して再養成すると、苗木育成に必要な品質である発根指数2以上かつ台木径9mm以上のM.9台木が確保できる。

研究成果の検索

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

  • 農業試験場
  • 果樹試験場
  • 野菜花き試験場
  • 畜産試験場
  • 南信農業試験場
  • 水産試験場
  • 研究課題の募集
  • 視察研修の受け入れについて
  • 研究成果
  • スマート農業
Copyright © Nagano Prefecture. All rights reserved.