研究情報

研究成果『畜産』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成22年(2010年)畜試・飼料環境部

除草剤を使用しないソルガムの散播・密着栽培におけるタイプ・品種間差異

ソルガムの散播・密植栽培は、品種によりその適性が異なる。この栽培への適性が高いスーダン型ソルガム「涼風(東山交 31 号)」は播種量が 10a あたり6kg の場合でも雑草発生量が少ない。

技術情報 平成22年(2010年)畜試・養豚養鶏部

「信州黄金シャモ」における籾米の嗜好性

籾米全粒は、単味飼料として給与した場合、配合飼料に対して嗜好性は劣るが、配合飼料に添加することにより嗜好性は向上し、選択採食される。

技術情報 平成22年(2010年)畜試・養豚養鶏部

肥育後期に粉砕籾米添加飼料を給与した豚の発育と肉質成績

市販配合飼料に粉砕した籾米 12%を添加して肥育後期豚に給与しても発育及び飼料要求率に影響はない。枝肉では脂肪色の明度がやや低いが、筋肉内粗脂肪割合及び皮下脂肪内層の脂肪酸組成は玄米 10%添加及び無添加と差はない。

技術情報 平成22年(2010年)畜試・酪農肉用牛部

ソルガムを原料としたきのこ収穫後培地の飼料成分及び栄養価

きのこ培地原料にソルガムを 40%用いた収穫後培地の乾物中成分は、粗蛋白が 20%、粗灰分が 15%と多く、NFCは7%と少ない。消化率は粗蛋白、NFCで低くTDNは乾物中 47%である。

技術情報 平成22年(2010年)畜試・酪農肉用牛部

高消化性ソルガムサイレージは採食性に優れ乳用育成牛の飼料として十分に利用できる

高消化性ソルガムサイレージは乳用牛育成期飼料として利用でき、乾物摂取量の 20%程度を給与する場合、慣行飼料と同等の発育を確保できる。

技術情報 平成22年(2010年)畜試・酪農肉用牛部

ウオーターカップの吐水量の違いが生乳生産に及ぼす影響

タイストール乳牛舎において、ウォーターカップの吐水量を4kg/分から 12kg/分に増やすと、1日あたりの飲水量が増加し、乾物摂取量及び乳量の増加が期待できる。

技術情報 平成22年(2010年)野花試・畑作育種部

トウモロコシ黒穂病抵抗性の新たな評価法

トウモロコシ黒穂病の圃場接種法において、病徴を 11 種類に分類して調査することで、国内育成自殖系統の黒穂病抵抗性が評価できる。

普及技術 平成22年(2010年)畜試・酪農肉用牛部

高消化性スーダン型ソルガムはチモシー乾草の一部代替飼料として乳用牛に利用できる

日乳量 35kg 程度の乳牛に高消化性スーダン型ソルガムサイレージを1日 10kg 給与することで、チモシー乾草3kg の代替が可能で、正常な牛体生理のもとで飼養管理が行える。

試行技術 平成21年(2009年)農試・企画経営部、農業技術課

簡易型電気柵(改良型FPPF)による公共牧場へのニホンジカの進入防止効果

公共牧場において、電気柵のフード・プロット・プロテクター・フェンス(FPPF)を改良し、既存柵の外側に電気柵を1本設置することにより、ニホンジカの侵入防止効果を向上させることができる。

試行技術 平成21年(2009年)農試・企画経営部、農業技術課

飼料作物生産圃場におけるニホンジカ食害に対するソルガムの有効性

ソルガムは飼料用とうもろこしに比べ、生育初期のニホンジカ食害による減収被害を受けにくく、食害多発圃場における食害対策作物として有望である。

試行技術 平成21年(2009年)畜試・飼料環境部

ソルガム「SGー1A」は糖生産力が高い

ソルガム「SG-1A」はソルゴー型の既存品種で、広域(標高 600~1,000m 地帯)で糖生産力が安定して高く、シロップあるいはエタノール生産の原料として有望である。

試行技術 平成21年(2009年)畜試・飼料環境部

飼料用ソルガム「東山交34号」は高品質で紫斑点病抵抗性の兼用型品種である

飼料用ソルガム「東山交34号」は高消化性遺伝子を持ち、飼料品質ならびに嗜好性に優れ、紫斑点病抵抗性を有する兼用型品種である。

試行技術 平成21年(2009年)畜試・酪農肉用牛部

黒毛和種子牛育成マニュアルで育成すると、正常発育曲線平均値以上の発育が期待できる

黒毛和種子牛育成マニュアル(初版平成 21 年1月)に基づき黒毛和種子牛を育成したところ、8ヵ月齢時点において雌雄ともに黒毛和種正常発育曲線平均値を上回る発育であった。

試行技術 平成21年(2009年)野花試・畑作育種部

飼料用とうもろこし「長交C980号」は中生系統として有望である

飼料用とうもろこし「長交C980号」は相対熟度(RM)125の中生系統で、耐倒伏性が強く、ごま葉枯病およびすす紋病に抵抗性で、茎葉消化性が高く、多収な系統である。

試行技術 平成21年(2009年)農業技術課

乳用牛の飼料給与診断ソフトウエア「DAIRYver4.0」は、乳牛の飼料給与診断、設計ができる

乳牛用の飼料給与診断ソフトウエア「DAIRY ver4.0」は、表計算ソフト Excel を用いて、日本飼養標準・乳牛(2006年版)に基づいた乳牛の飼料給与診断、設計ができる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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