研究情報

研究成果『畜産』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

ソルガム収穫後のライムギ作付けによる土壌中の硝酸態窒素低減効果

ソルガム収穫後にライムギを作付ける1年2作は、ソルガム単作と比較して年間の窒素吸収量が多く、未回収窒素量(施肥窒素量-作物体窒素吸収量)が少ない。家畜ふん堆肥を多量に施用した場合を除き、冬期間に採水した土壌溶液に含まれる硝酸態窒素の濃度が低下し、土壌下層へ移行する硝酸態窒素を減少させる効果が期待できる。

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

ソルガムとライムギの散播栽培における不耕起播種・ロータリ表層攪拌技術

ソルガムとライムギの散播栽培において、前作収穫後の不耕起跡地で、化学肥料と種子を散布した後、ロータリで表層攪拌する方法は、前作収穫後に耕起作業を行う慣行法に比較して、作物の生育や収量に影響することもなく省力的である。

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

高消化性ソルガム「葉月」の密条播栽培技術

高消化性ソルガム「葉月」の密条播栽培(条間23cm)における播種量は5kg/10a程度が適当である。また、本栽培法は散播栽培に比較して密植による雑草抑制効果が低いため、播種直後、除草剤(土壌処理剤)の散布が必要である。

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

食品加工副産物を原料とした豚肥育用発酵飼料は、市販配合飼料と同様に肥育豚の良好な発育が得られる

食品加工副産物を原料とした豚肥育用発酵飼料は、市販配合飼料を給与した場合と同様に良好な発育が得られ、飼料摂取量を乾物換算して算出した飼料要求率も差は認められなかった。

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

乳牛の排卵同期化・定時人工授精と通常人工授精との妊娠率には差はない

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

フレキシブルコンテナバッグを利用してエノキタケ廃培地を乾燥できる

エノキタケ廃培地をフレキシブルコンテナバッグ(大きさ約 1?)に約 2 ヵ月間保管すると乾燥できる。また、発生臭気強度は堆積切り返し処理に比較して弱い。

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

フレキシブルコンテナバッグを利用して乳牛ふん尿を堆肥化できる

オガクズを用いて初期水分を約 75%に調整した乳牛ふん尿をフレキシブルコンテナバック(大きさ約 1?)に4 ヵ月間(春~秋)保管すると十分な腐熟の進行がみられる。また、バーンクリーナーを利用してふん尿とオガクズの混合およびフレキシブルコンテナバッグへの投入が可能である。

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

ルーメン内の炭水化物と蛋白質の分解性を合わせることにより、高泌乳牛の尿中窒素排泄量を低減できる

ルーメン内の炭水化物と蛋白質の分解性を合わせることにより、TMRの乾物中粗蛋白質含量が14%程度の低レベルであっても、摂取した粗蛋白質が効率よく利用され、高泌乳と窒素排泄量の低減を両立させることができる。

試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)畜試

牛群検定の実施と飼養技術の改善により、乳量において過去5年間で268Kg/年の改良効果を認めた

牛群検定成績の活用と研究成果等の実証により、過去 5 年間で年当り 268 ㎏の乳量改良ほか乳成分、分娩間隔などの改善が図られた。

普及技術 平成16年(2004年)畜産試験場

イタリアンライグラス「ドライアン」は.稈が細くて.予乾時の乾燥速度が速いため.サイレージの調製作業が容易である

イタリアンライグラスの中生品種「ドライアン」は、県奨励品種「ナガハヒカリ」より、刈り取り時の乾物率が高い。草型は、草丈が低く、茎数が多く、稈は細い。予乾時の乾燥速度が速いため、サイレージ調製に適する。

普及技術 平成16年(2004年)畜産試験場

飼料イネロールベールサイレージの収穫適期は.予乾を行う場合は出穂20日目(糊熟期)以降.ダイレクトカット収穫では出穂30日目(黄熟期)以降がよい。

飼料イネロールベールサイレージの収穫適期は、予乾を行う牧草収穫機では出穂20日目(糊熟期)以降、フレール型専用収穫機およびコンバイン型専用収穫機によるダイレクトカット収穫では出穂30日目(黄熟期)以降がよい。

普及技術 平成16年(2004年)畜産試験場

飼料イネロールベールサイレージは.圧砕効果の大きいフレール型専用収穫機を用いて調製すれば.乾物密度が高まりフリーク評点の向上が期待できる。

飼料イネロールベールサイレージは、フレール型専用収穫機で収穫・調製した場合、コンバイン型専用収穫機や牧草収穫機に比較して、圧砕効果が大きく、フリーク評点の向上が期待できる。

普及技術 平成16年(2004年)畜産試験場

飼料イネロールベールサイレージは.水分を70%以下に調整すれば、Vスコア80以上の品質が期待できる。

飼料イネロールベールサイレージは、詰め込み時の水分を70%以下に調整後、サイレージに調製すれば、Vスコア(不良発酵していないことを示す指標)80(良)以上の品質が期待できる。

普及技術 平成16年(2004年)畜産試験場

ロータリー攪拌機によるパイプハウス利用型発酵乾燥処理施設における乳牛ふん尿の低コスト堆肥化技術。

ロータリー攪拌機によるパイプハウス利用型発酵乾燥処理施設において、夏~秋期に生産した水分 45%以下の低水分堆肥を貯蔵し、冬期に利用することで寒冷期の発酵能力低下を補うことができる。さらに、生産堆肥の約 3/4 量を水分調整材として連続使用すると、適正な発酵に必要な水分調整材の購入量を約1/3 に節減できる。

普及技術 平成16年(2004年)畜試

無除草栽培のための高消化性ソルガム「葉月」の出芽高位安定化技術

高消化性ソルガム「葉月」の散播・密植栽培において省力的に200本/㎡以上の出芽数を安定して得るには、播種後に浅いロータリ攪拌を行うか、または播種後にトラクタ等により強く鎮圧する方法が有効である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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